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本気恋。−マジコイー
- 1 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:17:44 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- あの日
あの時
こうすれば
なんて
いまさら悔やんでも仕方ない
今が楽しければそれでいい。
「イマ」を「本気」で
「恋」する。
- 2 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:19:30 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- こんにちわ。栞【しぉり】です。
テストばっかしで放置してたらスレが消えてた 汗 ということで、また作っちゃいました。 しつこいですけど・・・興味があれば読んでください。 前の作品を少し手直ししながら書きます。 よろしくお願いします。
- 3 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:24:18 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- ――春、5月――
「やっべぇ、遅刻っ?!!」
小柄な男の子・・・中山奏は走り出した。
今日は運悪く寝坊をしてしまったのだ。少し長めの髪に寝癖がまだ残っている。
時刻は7:50、普通に歩けば学校まで20分。しかし、学校には8:00に入らないといけない。しかも、奏はチャリ通学生ではない。
だから奏は走った。
部活の荷物が走るのを邪魔するが・・・気にしない。
すると、いきなり奏の体が軽くなった。
「!?・・・永遠?」
奏の家の隣にすむ3つ上女の子・・・橋元永遠が後ろから奏の荷物をとり、自転車のかごに乗せたのだ。
「ほら、走りな。学校までもってってやるから」
永遠の通う学校は奏の通う中学校の近くにある。しかも、高校は8:15までに学校に入ればいいので、急ぐ必要はない。
「・・・サンキュ」
奏は微笑んで永遠の後を追った。
- 4 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:30:27 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 今日のうちに前の投稿分埋めたいので・・・・ハイペースです汗
「今日は・・・父さんも母さんも遅いのか・・・」
リビングに行き、夕食の支度をする。
両親共働きなので、食事のしたくは弟の大夢と分担している。
今日は大夢が塾の日なので、奏は夕食当番だ。
「はぁ・・・」
奏の父と母は、美容師だ。店は家から少しはなれたところにある。
だいたい早く帰ってくるが、火曜日は帰りが遅い。
「・・・暇」
適当に散らばった机を片付け、夕食を奥。
かばんの中から本を取り出し、本を読みながら、食事。
「あーあ、暇・・・」
ガチャッ
「ただいま」
奏の親が帰ってきた。
「お帰り」
「奏。ただいま」
「メシ食ったか?」
「ああ・・俺、もう風呂入って寝るから」
と言って、奏は自分の部屋に入り、着替えを持って風呂に入った。
奏は部屋で本を読んでいた。
「眠てぇ・・・」
いつの間にか、奏は寝てしまっていた。
- 5 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:32:51 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
昼休み。奏はいつものように裏庭の木の下で、顔に本をかぶせて・・・寝た。
そよそよと、春風が奏をなでる。
「奏?」
いきなり、本が奏の視界から消えた。そこにいたのは・・・拓斗。
「・・・んだよ」
「バスケしようぜ。頭数足りなくてさー。勝ったら駅前のラーメン、おごりってことで」
奏と拓斗はバスケ部である。よく賭け事のあるバスケゲームに借り出される。
「・・・わかった」
奏はしぶしぶと立ち上がった・・・
- 6 :栞 (06AmZecwHc):06/15(金) 21:38:02 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「・・・奏っ!」
純からボールが回ってくる。奏は面倒臭そうに拓斗にパスする。
「・・・拓」
「おっけー」
シュッ
シュートが決まった。
「くそぉっ!俺らの負けか」
弘樹のいたチームの人々は嘆いている。
「ラーメン・・・」
奏はボソリとつぶやいた・・・
奏はベッドに寝そべっていた。
「はぁ・・・」
ため息を一つつき、頭の下に手を引いて足を組み、仰向けになった。
「疲れた・・・」
奏が目を閉じ、眠ろうとしたそのとき、鼻をふさがれ、息ができなくなった。
「・・・っ?!」
目を開けると・・・永遠がいた。
「びっくりした?」
いつものように無邪気な笑顔でこちらを見てくる。
「・・・びっくりした」
「何してんの?」
「別に・・・」
奏は素っ気無く答えた。
「ねぇ、奏・・・お願いがあるんだけど」
永遠は奏の勉強机のイスに腰掛けた。
「何?」
永遠は目の前で手を合わせた。
「お願い!ダブルデートしてくれないかな?」
「は?」
「本当お願い!今度なんかおごるから!!!」
「いや、そのくらいいいけど・・・」
奏は永遠の方を見た。
「あんたと、あと1人誘って!」
「・・・俺も行くの?!」
奏はびっくりして飛び起きた。
「当然。こっちはあたしと友達でいくから」
「へぇ・・・で?いつ?どこで?」
「行ってくれるの?!ありがと!!奏、大好き!!!」
永遠は奏に抱きついた。
「・・っ?!」
奏は真っ赤になった。心臓が破裂しそうな勢いで鳴っていた・・・・
- 7 :栞 (06AmZecwHc):06/17(日) 13:13:20 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「お願いします」
奏は拓斗の前で手を合わせていた。
「へぇ〜。高校生のお姉様とデートねぇ」
拓斗が興味をもった口ぶりで言う。
「おもしろそうじゃん」
拓斗が笑顔でこちらを見た・・・・・
「うわ、もう来てる」
「あ!こっちこっち!」
奏たちは永遠のところに行った。
「さ、自己紹介とかしよう!」
「石谷千尋です!!」
「橋元永遠です」
「岡崎拓斗です。今日はよろしくお願いします!」
「・・・・中山奏です」
自己紹介もそこそこに、4人は電車に乗り込んだ。
「やっぱ遊ぶなら駅前?」
この辺では遊ぶ場所といったら駅前ぐらいしかない。
「うん、新しく出来たお店行きたいな!どう?」
「俺はみんなが行きたいところで」
「奏はー?」
「べつに、どこでも・・・」
「じゃ。駅前で」
電車を降りる頃にはみんなタメ口で話すほど仲良くなっていた。
- 8 :栞 (06AmZecwHc):06/17(日) 20:42:42 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- ゲーセンに入り、4人でプリクラをとった。
「うわっ。俺これやばい!」
「あーっ!ちょっとヤダこれ!!変な顔!!」
「じゃ、次は2つに分かれようよ」
「いいねー!じゃ、拓、一緒に撮ろうよ!」
「そうだね。俺とちぃちゃんで、永遠ちゃんと奏で!」
拓斗たちはカーテンの向こうに隠れてしまった。
「いこっ!」
「奏ー!笑ってよー!!」
「・・・」
「うりゃー!」
永遠は奏のツボである、脇を突いた。
「ぅおい!」
笑った瞬間、シャッターが切れた。
「奏、ほらもう一回」
こうなったらヤケだ。思い切り笑ってやる。
「そうそう。笑ったほうがいいよ、奏は。あの時から・・・しばらく笑ったの、みなかったけど」
「ほっとけ」
あの時・・・とは後々思い出すことになる・・・・
- 9 :栞 (06AmZecwHc):06/17(日) 21:04:57 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「じゃ、メアド交換しよっかー」
「じゃ、拓くん。今から送んねー」
「奏くん、試しメールするから」
―――――――――――――――――――― 石谷千尋 宛先:奏くン 本文:奏くンって永遠のことすきでしょ? そうだったら協力するよ。 ――――――――――――――――――――
奏は真っ赤になった。
初対面にばれるなんて。
「お、きたきたー!」
料理が運ばれ、うれしそうに口に運ぶ永遠。
俺の気持ちはこいつに届いてないのに・・・・
「あ、奏のジュースおいしそー。一口っ」
永遠が、奏の使用したストローをくわえた。
ドキッ
何平気な顔で使ってんだよ・・・・
自分は恋愛対象外だと改めて痛感すると同時に、嬉しさがこみ上げた。
間接キス!!
間接だが、キスはキスだ。
・・・やばい。ニヤける。
奏は無表情を保つのが精一杯だった。
「奏、このプリクラめっちゃ笑ってる。何したの?」
拓斗が助け舟を出してくれた。
「あ、奏の弱点、脇腹なんだ!」
それを聞くと同時に拓斗が脇腹をついた。
「ふっ!」
思わず変な声を出してしまった。
「あはは、奏の弱点はっけーん!!」
「永遠!何で言うんだよ!」
「えへっ。おもしろいじゃん」
今日は一日、幸せだったと思う。
- 10 :ゆーこ:06/19(火) 18:45:54 HOST:softbank219053008034.bbtec.net
- ぁげ↑↑
栞sって『いまどき〜。』書いてましたよね!? ファンでしたァww
- 11 :栞 (06AmZecwHc):06/22(金) 20:23:36 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- ゆーこさん、あげサンキュ♪
はい、書いていますた!!! 前作も読んでいてくださったんですか? サンキュ♪ 今、テスト期間中で更新できません。
- 12 :ゆーこ:06/24(日) 16:49:48 HOST:softbank219053008034.bbtec.net
- ぁげ↑↑
テスト頑張ってくださいッ! 私もテスト期間中なんですょ・・・JJ 勉強しないとまぢヤバイ((汗
- 13 :栞 (06AmZecwHc):06/28(木) 14:20:36 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- ゆーこさん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
お互い、頑張りましょう!!
テスト1日目終了です。明日は2日目です。。。 明日は更新できると思います。
- 14 :栞 (06AmZecwHc):07/01(日) 20:22:34 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
もうすぐうっとおしい夏がやってくる。
奏はバスケ部だが、弱小校なので大会には出ない。
部活は週1でしかない。
だから夏休みは自由に遊べる。
「奏!!おはよっ」
ある日。奏は部活へ行こうとして、家の玄関を出た。
そのとき、ちょうど永遠に会った。
「・・・何、お前どっかいくの?」
「ん、ちょっと学校に用があって。一緒行こ」
「ああ・・・」
奏は平然と答えたが、心臓は早鐘のように鳴っていた。
「奏、今から部活でしょ」
永遠が優しく語り掛ける。
「・・・ああ」
しかし奏はそっけなく答える。
「この暑いのに大変ねぇ」
「まぁな」
他愛無い会話をしていると、学校に着いた。
「じゃ、頑張ってね」
「・・・ああ」
永遠が手を振って学校を後にした。
「みーちゃった」
後ろから拓斗が顔を出した。
「・・?!拓っ?!」
奏はびっくりして後ろを向いた。
「二人でラブラブ登校ですかぁ?」
「んなわけねぇだろ」
奏は顔を赤くしながらつぶやいた。
「恥ずかしがるなって」
「別に、恥ずかしがってねぇよ」
二人は玄関へと走っていった。
- 15 :ゆーこ:07/04(水) 16:08:42 HOST:softbank219053008012.bbtec.net
- ぁげ↑↑
私ゎテスト終わりました♪ 更新 頑張ってくださいッ!!
- 16 :栞 (06AmZecwHc):07/04(水) 21:50:53 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- ゆーこさんぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
テストが全教科帰ってきますた。。。。 結果は聞かないで下さい(´A`)
夏休みが早くも終わり、文化祭の季節が始まる。
「えっと、今日は合唱コンクールの指揮と伴奏を決めたいと思います」
帰りのホームルームの後、学級委員が出てきていきなりそういった。ちなみに委員は純と柚月 琴羽のクラス公認カップルだ。
「はーいっ!俺、指揮やる!!」
拓斗が真っ先に手を上げた。
「おい・・・マジでやんの?」
「うん。だって目立つし」
にぃ、と歯をむき出しにして笑った。
「ファン目当てか」
拓斗は悪戯っぽい笑顔を見せた。
「そういえば・・・お前、ピアノ弾けたよな?伴奏やらねぇ?」
「やらねぇ」
拓斗は神妙な顔をして奏に言った。
「お前・・・あのこと、まだ気にしてんの?」
「別に」
奏は本に目を落とした。
奏の知らないうちに話し合いは進められたらしく、委員がなにやら言っている。
「今回の曲は初心者でも弾けるそうなので、クジで決めます」
琴羽がくじを引く。
「・・・えっと・・・伴奏者は奏ちゃんに決定です!」
奏は一部の女子からちゃんづけで呼ばれていた。
でも今はそんなことはどうでもよくて。
「お・・・俺!?」
「おめでとー」
心無い拍手がまばらに起こる。
「じゃ、これ楽譜だから」
こうして帰りのホームルームは終わった。
- 17 :らいち☆!:07/05(木) 01:36:41 HOST:z202.219-121-80.ppp.wakwak.ne.jp
- 前のスレ多分ありますよー!!
うち、栞さんの隠れファン((?))でお気に入りいれてるんで・・・o そっちは消えてないんで、上げてみます★! もしあったら、そっちの方書いてください(◆$'`)
- 18 :らいち☆!:07/05(木) 01:39:30 HOST:z202.219-121-80.ppp.wakwak.ne.jp
- 上がりませんでした(*ノω<*) アチャー
ちなみに、前のスレのアドは
http://zatsubitown.com/bbs/bbs03/test/read.cgi/ippantext/1167289928/l50
でしたよ(◆$'`)
- 19 :栞 (06AmZecwHc):07/08(日) 20:31:39 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- らいち☆!さん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
こっちで頑張りますので、また機会があれば読んでください(*^▽^*)
「てか何だよこの楽譜・・・・・」
家に帰り、宿題を終わらせた奏はピアノの前で突っ立っていた。
「・・・やるか」
ずっと鍵をかけていたピアノの鍵盤に触れてみた。
とりあえずエチュードを一曲弾いてみた。
久しぶりだけど・・・いける。
楽譜を置いて弾いてみた。
柔らかなメロディーが流れていく。
全て弾き終わり、後ろを振り返ると、母が立っていた。
「奏・・・っ。ピアノを・・・!!」
「俺、もう大丈夫。平気だから」
母に笑顔を見せ、また鍵盤に指を下ろした。
今度は違う曲を弾いてみた。
隣の家にいる、永遠に向けて。
それは昔、永遠が作った曲・・・
永遠が13歳、奏が10歳のとき・・・
「奏。あたし曲作ったの。一緒に演奏しない?」
永遠がクラリネットをもって遊びに来た。
「いいよ。楽譜は?」
奏はピアノイスに腰を下ろしながら言った。
「これ」
曲のタイトルは・・・
「永遠に奏でるメロディー?」
「うん。永遠と、奏だけが演奏することを許される曲。だから“永遠に奏でるメロディー”」
二人は目を合わせ、合図をした。
奏は鍵盤に指を走らせ、永遠はキーを連続して押さえていく。
まず、奏のピアノソロ。それに永遠が絡んでき、二人で旋律パート、そして永遠の クラリネットソロ。
奏が伴奏をつとめ、最後はキレイな和音で締める。
永遠はリードミスなく したたかに吹き上げた。
奏もミスはしなかった。
「最高の1曲だねっ」
「うん」
二人は最高の笑顔をかわした・・・・
- 20 :栞 (06AmZecwHc):07/15(日) 21:30:37 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 翌朝。家を出ると永遠が玄関で待っていた。
「奏・・・昨日、ピアノ弾いてたでしょ」
二人は一緒に学校へ行くことになり、並んで歩いていた。
「ああ。合唱コンクールの伴奏頼まれて」
「もう・・・あのことは、平気なの?」
「ああ。俺もそろそろ進まねぇとな」
奏は苦笑しつつ言った。
「あの曲・・・覚えてくれてたの?」
「忘れねぇよ」
「今日、一緒に演奏しよう」
「いいよ」
あのときと同じ、笑顔をかわした。
- 21 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:22:34 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 学校へ着き、教室に入ると。
「奏ちゃん!練習してきたぁ?!」
琴羽が絡んできた。
「あぁ、一応」
「じゃあもう弾ける?」
真田 美優が話しに加わってくる。
「あぁ」
「じゃ、今日の音楽の時間、楽しみにまってるねっ!!」
拓斗が心配そうな顔をしながらやってきた。
「奏・・・昨日はあんな簡単なノリで言ってごめん。俺・・・あのこと忘れてて・・・」
「いいよ、別に。ていうかそんなショボい顔すんなよ。拓らしくねぇだろ」
「奏・・・」
拓斗は安堵の気配を含ませながら名前を呼んだ。
「それに、俺・・・そろそろあのことから進まねぇと。な」
「だよなっ。合唱コンクール、絶対勝つべ!!」
そして、音楽の時間・・・
「えーっと、奏ちゃんが完璧に弾けるそうなので、演奏してもらいましょー!」
「おい、美優っ!」
「じゃ、奏ちゃん、どうぞっ!」
奏は はぁ、とため息を一つつき、鍵盤に指を下ろした。
昨日と同じメロディーをつむぐ。今日は歌声が入ってきた。
奏が弾き終わるとみんなが一斉に拍手をしてくれた。
「奏ちゃん そんなに弾けたんだ」
「さすがー!」
「奏、すげぇぞ」
みんなが口々にほめてくれた。
「葉音・・・」
奏は小声でつぶやいた・・・
- 22 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:23:17 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- そして夕方。今日は部活がない日なので早く帰った。
「奏っ。やろ」
永遠が楽器を持ってきた。
あのときと同じように、目を合わせて、合図をした。
あのときと同じ、メロディーを奏でる。
「・・・っはぁ・・・」
一生懸命演奏したから、息切れしていた。
「奏・・・最高の1曲だね」
「・・・ああ」
奏と永遠はハイタッチを交わした。
その夜・・・奏は葉音のことを思い浮かべていた。
- 23 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:24:06 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 奏と神崎 葉音はハトコの関係にあった。
葉音は奏よりも永遠よりも年上で、ピアノを教えてくれたのは葉音だった。
奏が5歳、永遠が8歳、葉音が10歳のとき・・・
奏は体が小さく、顔も女みたいだったので、保育園ではいつもいじめられていた。
「もう、奏 泣かないで」
永遠は奏をなぐさめていた。
「どうしたの、奏」
葉音は泣いている奏に優しく声をかけた。
「葉音ちゃん」
永遠は奏を葉音に任せた。
「みんながぼくのことおんなのこみたいだっていじめる」
すすり泣きながら言葉を続ける。
「ぼくはふこうのほしのもとにうまれたんだって」
「・・・そんなこと、誰が言ったの」
葉音はさっきとは少し違う声で聞いた。
「おともだち」
「いい?奏。不幸の星なんて無いんだよ。みんな同じ『地球』に生まれたんだから。人類皆平等・・・人はみんな幸せに生きられるんだよ」
「じんるい・・・?」
奏は泣くのをやめて葉音を見上げた。
「まだわかんないかな? 大丈夫。今度奏をいじめた子はわたしが仕返ししてあげるよ」
「うん」
奏はやっと笑顔になった・・・・
次の日、みんなが奏をいじめ始めると、拓斗が奏をかばってくれた。
今思えば、そのときから二人は仲が良かったのかもしれない。
「はのん!ぼく、おともだちとなかよくなったよ」
「よかったね」
葉音は笑顔で奏の話を聞いた。
「そうだ・・・奏。ピアノ、やってみない?」
「なんで?」
「いいから。やろ?」
奏は葉音に流されてピアノを始めた。最初は嫌々だったけれど・・・弾けるようになってくると楽しくてたまらなかった。
「奏。今日は両手で弾いてみようか」
初めて両手で弾けた曲は毎日繰り返して弾いていた。
「奏。この曲はね、恋しているときに弾くんだよ」
葉音が奏にそういった。
「そうなの?」
「奏は永遠ちゃんのこと、好きなんでしょ?」
奏は赤くなって頷いた。
「・・・ぼく、とわのこと、すきだよ」
葉音は微笑んで、奏の頭を優しくなでた。
「大事にしてあげるんだよ」
- 24 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:24:51 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 奏が8歳、葉音が13歳の時・・・
「葉音。俺、お前の好きな曲、弾けるようになったぞ」
葉音の好きな曲・・・ベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調。
奏はミス無くキレイに弾いた。
「奏・・・すごい。こんなに弾けるようになったんだ・・・」
奏は葉音に向けて笑顔を向けた。
「奏。楽譜買いに行こうか」
葉音が奏にそういった。
奏は頷いた。
今思えば、頷かなかったほうがよかったのかもしれない。
あんなことが起こるなんて、想像も付かなかったから・・・・
「葉音!あった!!」
「あ、本当だ」
二人はベートーヴェンの曲集を買って店を出た。
信号が青になり、横断歩道を渡っていたとき・・・
「・・・!! 奏っ!」
ドンッ
葉音は奏を突き飛ばした。向こうから、車が猛スピードで走ってきたから。
葉音は奏を連れて逃げることなんてできなかった。
だから、自分が犠牲になった・・・・・・
「・・・は・・・のん・・・??」
奏は擦りむいたひざを抱えながら葉音に近寄った。
葉音は血まみれで、車の前に倒れていた。
「え、何やってんの、葉音?おきろよ・・・起きろよ!!なぁ、葉音!!」
奏は泣きながら叫んだ。
「誰か!救急車を呼んで!!!」
近くにいた男の人が携帯で救急車を呼んでくれた。
奏と一緒に男は救急車に乗り、葉音とともに病院へ運ばれた。
その男はずっと奏に付き添ってくれていた。
「大丈夫か、僕。今お父さんたち呼ぶからね。名前は?」
男は奏に優しくしてくれた。
「中山・・・奏」
「今怪我しているのは誰なんだい?」
「俺の・・・ハトコ・・・神崎葉音・・・」
「電話番号、言えるかな」
「・・―・・・・です」
男は奏に笑顔を見せ、電話をかけてくれた。
「もしもし 中山さんのお宅でしょうか。・・・今 奏君と一緒です。神埼葉音さんが事故に遭いまして。・・・総合病院です・・・はい、お願いします」
病院に運ばれ、葉音は手術室に入れられた。
奏は処置室に連れて行かれ、傷を手当してもらった。
奏の手当てが終わってから、男はずっと優しく声をかけていてくれた。
「大丈夫だよ・・・」
と。
しばらくし、葉音の親と、奏の親がやってきた。
「・・・どうしよう・・・」
「大丈夫。落ち着いて」
母親はなぐさめあっていた。
「ご迷惑をお掛けして申し訳ございません」
「いえいえ、迷惑だなんて・・・それより、軽症だといいですね・・・葉音さん」
父は男にお礼を言っていた。
4時間ほど経っただろうか。医者が出てきた。
「手術は成功しましたが・・・極めて危険な状態です。様子を見ましょう」
奏はぼーっ、としながら聞いていた。
助かったから良かった反面、きわめて危険な状態だと知って・・・
ココロがぐちゃぐちゃで壊れそうだった。
- 25 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:25:38 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏は学校の帰りにいつも花を持ってお見舞いに行った。
今日も花を持って見舞いに行った。
「ごめん、葉音・・・俺のせいで・・・」
「・・・・」
葉音の唇がかすかに動いた。
「え・・・・?」
『か な で の せ い じゃ な い よ』
確かにそういった。
そして、笑顔を見せてくれた。
次の瞬間、部屋中に ピー という音が鳴り響いた。
葉音の心臓が・・・止まったのだ・・・・
「は、葉音?!ナースコール!!!」
奏は必死にナースコールを探して押した。
『どうしました?』
看護婦は優しく語りかけた。
「葉音が・・・なんかピーって音が・・・心臓が・・・」
『すぐ行きます』
奏の声の様子から葉音の状態を知り、少し焦った声で対応した。
「葉音!!葉音!!」
奏は泣きそうになった。
医者が来、奏はその場からはずされた。
「葉音・・・葉音・・・」
うわ言のようにずっとつぶやいていた。
しばらくして葉音の親が泣きはらした顔で奏の親に支えられながらやってきた。
葉音は・・・息を引き取った・・・
13歳という若すぎる年で・・・・
「嘘だ・・・嘘だろ?なぁ!何で?先生!!なぁ・・・嘘だろ・・・なぁあぁ・・・」
奏は泣いた。
自分があの時、頷かなければ。
代わりに自分が轢かれていれば。
奏のせいじゃないよ。
葉音はそういってくれた。
だけど・・・正直、自分のせいだ。
奏はその日からひきこもりになった。
- 26 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:26:39 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- しばらくこれないかもしれないんで、ハイペースで更新中です。
「奏。ご飯・・・食べないと」
母がやってきてもずっと部屋に引きこもりっぱなしで何もせず、天井を見つめていた。
「奏・・・俺、拓斗だけど。学校・・・来ない?」
拓斗が心配してきてくれても・・・部屋の外には出なかった。
「ねぇ・・・部屋から出たら??」
永遠がやってきても・・・ずっと無視していた。
『奏。外に出て・・・ちゃんとご飯食べないと・・・・大きくなれないよ?』
奏は一瞬、耳を疑った。
「葉音・・・?」
奏の目に、葉音が映っていた。
「え、幻・・・?」
『奏のせいじゃないから。気にしなくていいから。私の分まで生きて・・・命を粗末にする様な事は絶対しないで』
「葉音・・・!葉音、葉音!!!」
奏は何度も名前を呼んだ。
「っうっっ・・・ぁぁあぁ・・・」
引きこもりになってから、初めて泣いた。思い切り泣いた。
「奏・・・?」
永遠が心配して部屋にやってきた。
「ああぁぁ・・・」
奏は永遠に抱かれながら泣いた。
「大丈夫。気が済むまで・・・泣いていいよ」
その日・・・しばらくぶりに家族の前に姿を現した。
奏は、食事をしていないせいか、頬がこけていた。
両親は笑顔で、奏を見ていた。
「いっぱい食べなさい」
奏の好きな寿司を出してくれた。
「・・・ありがとう」
葉音がいたときよりは・・・物足りないけれど。
笑顔を見せてくれた・・・・
しかし、奏はその日からピアノを弾くことはなかった。
両親も無理強いはしなかった。
奏は、ピアノにそっと鍵をかけた・・・・
そして、表情の変化も少なくなった。
葉音が・・・いなくなってしまったから・・・
- 27 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:28:55 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
あれから6年。文化祭の日は、葉音の命日だ。
「演奏が終わったら・・・お参りに行こう」
奏はひそかにそう決めて、家を出た。
「うわ、次だぞ、奏」
拓斗が緊張した面持ちで言う。
「・・・そうだな」
「そうだなって・・・お前何でそんな冷静なんだよ」
「別に・・・緊張してないし」
パチパチパチ・・・
クラス全員が壇上に上がり、拓斗が客席に一礼する。
奏はふと、客席を見た。
「・・・?!」
葉音が、一瞬見えた。
だが、その幻覚はすぐ消えてしまった。
・・・応援してくれているのか?
奏は気持ちを落ち着かせ、鍵盤に指を下ろした。
葉音のことを考えながら・・・弾いた。
『結果発表です。最優秀賞は・・・』
奏のクラスが呼ばれた。
「よっしゃぁ!!」
拓斗が代表で賞状を貰った。
『では次、優秀伴奏賞は・・・』
「奏!!」
奏の名前が呼ばれ、拓斗がいち早く反応した。
「おめでと――!!」
「サンキュ」
賞状をもらい、席に戻ってきた奏はみんなに笑顔を見せた・・・・・
- 28 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:29:39 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「奏くん。きてくれたんだね」
お墓に行くと葉音の父に会った。
静かに目を閉じ、手を合わせた。
「奏くん、これ・・・あの子の日記なの。掃除したら見つかって・・・プレゼントするわ」
葉音の母から紙袋を受け取った。
「ありがとう・・・ございます」
何故俺に?
とりあえず、家に帰って開いてみることにした。
「えーっと・・・」
『今日は奏が笑顔で帰ってきた。友達と上手くいったみたいだ。安心したのでピアノを進めてみた。少し嫌がっているみたいだ。』
『奏にピアノを進めたのは理由がある。それは名前が【奏】なのに、楽器を演奏できないのは寂しいからだ。奏はピアノを少し好きになったみたいだ。』
『両手で弾ける様になるまで成長したみたいだ。もっとうまくなって【第九】を演奏してほしい。』
『奏は永遠ちゃんのことが好きらしい。やっぱり。』
「なんだよこれ・・・俺のことばっか・・・」
と、奏が視線を落とした先に葉音の恋話が載っていた。
『今日は須藤くんと少ししゃべれた。今日もかっこよかった。』
『今度、須藤くんに告白しようと思う。うまくいきますように。』
『須藤くんに告白した。返事は・・・ダメだった。でも、友達以上だと言われた。喜んでいいのか?』
「須藤って・・・誰?」
少し笑いながら続きを読む。
読んでいくと震えた字があった。
それは、事故にあった後の日記だった。
『奏が第九を弾けるようになっていた。嬉しい』
『毎日見舞いに来てくれる。お花を持って。私より、永遠ちゃんを大事にしないと。』
『私がいなくなったら奏はどうなるのだろう。』
奏の目に涙が溢れてきた。
「自分のこと・・・・心配しろよな。俺ばっか・・・・」
奏は・・・最期まで葉音に大事にされていたことを知り・・・静かに泣いた。
家を出、すぐに声をかけられた。
「奏。おはよっ」
永遠だった。
「昨日・・・ちゃんといった?」
「・・・ああ」
「なら、いいけど」
「俺・・・またピアノ始めてみようと思う」
永遠がびっくりして振り返った。
「昨日、第九弾いたんだけど・・・指が覚えてなくてさ。だから・・・」
「頑張れ」
永遠はそれだけ言うと笑顔を作った。
「ああ」
- 29 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:30:46 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
部屋のカレンダーを見ると、もう11月。15日には赤丸がしてある。
・・・そう、永遠の誕生日なのだ。
今年は何をしてあげようか。そんなことを考えていたらいつの間にか眠っていた。
そして、11月15日。永遠の誕生日。
「おっはよぅ!!」
いつもより元気に永遠が家から出てきた。
「オッス・・・」
奏はうつむきながら言った。
「どーしたの?」
「永遠。・・・誕生日、おめでと」
奏は耳まで真っ赤になっていた。
「あはっ、ありがとー」
「ん」
小さな紙袋を渡して学校までダッシュした。
「あ、ちょ、ちょっと奏?!」
永遠は紙袋を開いた。
キーホルダーが入っていた。
「・・・プレゼント???」
かばんに付けてみた。
「可愛いっ!気に入った!」
小さく微笑んだ。
「奏っ。お?寝てる・・・」
拓斗は奏の机の上の手帳を発見した。
「おっ?」
弘樹が取り上げて読み始めた。
「11月15日 永遠誕生日」
「わ、バカ、返せ!」
奏は高速で手帳を取り返した。
「ふーん。今日誕生日?」
弘樹がいやらしい目で見てくる。
「・・・」
奏は何も言わずに弘樹から眼鏡を奪った。
「おいっ。何してんだよ」
「手帳を見た罰で視力没収」
「お前も視力を奪うぞ」
弘樹がにらむ。
「残念。俺、コンタクトだから」
「目の中に指を入れてほじくり出してやるよ」
「やめろ!」
ふざけあいながら休み時間を過ごした。
- 30 :栞 (06AmZecwHc):07/16(月) 21:32:39 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
放課後。永遠は中学校にいた。
誕生日だから、といろいろな人に誘いを受けたけど、何故か断ってしまった。
そして、気付けば奏のいる中学校に足が進んでいた。
体育館で、奏を見ていた。
楽しそうにバスケをしていた。
ドキン
奏の笑顔を見て・・・一瞬ときめいた。
「・・・・ンなバカな」
独り言を言っていると、奏の友達が寄ってきた。
「永遠ちゃん」
「あ、拓くん」
「中、入る??」
「あ、うん・・・」
なんとなく流されて、見学していた。
「解散!!」
部員が全員ばらばらと散っていった。
奏は永遠に気付いたらしく、こっちによってきた。
「・・・何やってんの」
奏は白い目で永遠を見つめた。
「先輩、これ使ってくださぁい」
永遠はタオルを差し出した。
「バーカ」
奏はタオルを受け取った。
「一緒に帰ろ?」
「・・・ああ」
- 31 :栞 (06AmZecwHc):07/20(金) 20:16:50 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 今日から夏休み!!でも、受験生だし、最後の部活だから、更新はあまり出来ません・・・・。
「奏のバスケしてるとこ、初めて見たかも」
「・・・そうか」
「結構かっこよかったよー?」
「・・・え???」
奏は一瞬、立ち止まってしまった。
「嘘」
永遠が悪戯な笑みを浮かべていた。
永遠としゃべっていると、見覚えのあるものが目に入った。
「あ、これ?・・・ありがとね、気に入った」
永遠はキーホルダーを指差し、言った。
「・・・うん」
奏は赤くなってうつむいた。
- 32 :栞 (06AmZecwHc):07/23(月) 20:25:00 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- あの、一つお聞きしたいことがあります。「恋の旋律。」を書いていらっしゃる「沙良」さんのことです。もうこちらには戻ってこられないのでしょうか。ぁたし、めっちゃファンなんで、気になっています。目撃情報?みたいなの、お願いします。
そして、本格的な冬がやってきた。
「えー。次の問題を・・・・中山。 中山? いないのか?」
「せんせー。奏は夢の中でーす」
拓斗がふざけながら言った。
「じゃあ連れ戻して来い」
拓斗は奏の耳元でささやいた。
「奏。永遠さんが変な男に連れて行かれてるぞ」
「ふぇっ?!」
奏はびっくりして飛び起きた。
クスクスと笑い声が起きる。
「中山。あの問題、解いてみろ」
「うげっ・・」
- 33 :栞 (06AmZecwHc):07/31(火) 10:01:16 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「奏っ!お前・・・寝てんなよ」
拓斗は奏の頭を引っぱたいた。
「寝みぃんだよ」
奏は机に伏せた。
「成長期か? って言うか・・・奏、最近でかくなってねぇ?」
「はー?」
「立ってみ」
二人は背中をくっつけて背筋を伸ばした。
「身長差、どのくらい?」
近くにいた琴羽と美優に聞いてみた。
「えっとね・・・あと4センチ位かな?てか、奏ちゃんおっきくなってない?」
確かに、身長の低い琴羽とは身長差が伸び、奏より背の高い美優とは同じくらいになっていた。
それに、奏もうすうす気付いていた。大夢との差がだんだん縮み、今では奏のほうが大きくなっていた。
「あたしが160でー、奏ちゃん・・・あたしよりでかくなったからー163位じゃない?」
「よっしゃっ」
奏は小さくガッツポーズをした。
- 34 :栞 (06AmZecwHc):08/06(月) 21:47:53 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
5時間目。自習だったので先生はおらず、みんなはおしゃべりに花を咲かせている。
「てかさー奏っていつから永遠さんのコト好きなの?」
拓斗、美優、片瀬瑞希、奏の4人で恋バナをしていた。
「えっ?」
「え、奏ちゃんの恋バナ?聞きたい!」
瑞希が声をあげた。
「あたしもー!」
美優も続く。
「・・・覚えてねぇ」
「そんな昔から好きなんだ?」
拓斗がニヤニヤしている。
「じゃ、告ったことあんの?」
「・・・1回だけ」
おぉぉ・・・とみんなから声が漏れる。
「なんて言ったの?」
「・・・普通に」
美優の質問にそっけなく答えた。
「だーかーら、なんて言ったの?はい、3・2・1 キュー!」
瑞希がいきなり言ってきた。
「・・・普通に、好きです、って」
奏は耳まで真っ赤だった。
「で?どう言われた?」
拓斗が嬉しそうに言う。
「あたしより背が伸びたら付き合ってあげる・・・って」
「だからバスケしてるんだ?」
美優のひとことで全身が真っ赤になった。
「うわー。純粋だねぇ」
「かわいいねぇ」
「一途だねぇ」
からかいの言葉が投げられる。
「お前ら・・・」
キーンコーンカーンコーン
ちょうどいいタイミングでチャイムが鳴った。
「はぁ・・・・」
- 35 :章:08/10(金) 22:57:14 HOST:cac5-nat.cty-net.ne.jp
さっそく読みに来ました! 章のあんなヘタクソな小説にコメありがとうです>< 章は奏が好きです(笑) あげ!更新待ってますノシ
- 36 :栞 (06AmZecwHc):08/13(月) 17:38:09 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
またお邪魔させてもらいますね!
- 37 :栞 (06AmZecwHc):08/13(月) 17:51:46 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
冬休み。
寒くてベッドで寝転び、本を読んでいた。
「ねぇ、奏。デートしようよ」
奏の部屋に永遠が雪とともにいきなり入ってきた。
「え?!」
デートという言葉に異様に反応してしまう奏がそこにいた。
「映画いこっ。見たいのあるんだ」
奏の了承も得ずに、楽しそうに計画を進めていく永遠。
それをボーっと眺める奏。
そして勝手に映画館デートを作り上げたのだった。
- 38 :栞 (06AmZecwHc):08/13(月) 17:52:51 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 「奏っ。おまたせ」
「・・・ああ」
奏は目のやり場に困り、永遠から目を放した。
・・・永遠は、いわゆる「デート服」を着てきた。
いつも見る部屋着や制服ではなく、女の子らしい服。
「じゃ、いこっか!!」
奏は永遠の背中を見つめ、歩き出した。
そこで気がついた。女子なら、ヒールの高い靴を好むはずだ。
しかし、永遠はスニーカーだった。
永遠は、奏の身長のことを、気遣っているのだ。
だから、永遠と奏の身長差は、あまり変わらなかった。
映画を見たが、奏は永遠が気になってあまり内容を覚えていなかった。
「おもしろかったね!」
店に入って食事をしている間もずっと永遠を見つめていた。
「楽しかったね!」
「・・・まぁ」
「じゃ、また明日ねー!!」
「おぅ」
家に入っていく永遠を見つめて奏はつぶやいた。
「心臓やべぇ・・・」
- 39 :章:08/13(月) 19:14:45 HOST:cac5-nat.cty-net.ne.jp
おおっ更新されてるw さっきはあげありがとうございました>< また暇あったら見に来てくらさい(笑) それではあげ!
- 40 :栞 (06AmZecwHc):08/13(月) 20:05:07 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
またちょくちょく顔出さしてください!!
そして、月日は流れ、春。
奏は中3、永遠は高3になった。
奏は春に修学旅行を控えていた。
旅行でテーマパークに行くことになっていたので、そこでお土産を買おうと考えていた。
・・・もちろん、永遠に。
修学旅行。
バスの中の記憶はあまり無かった。
ずっと寝ていたからだ。
それだけ修学旅行が味気ないものだったということだ。
適当に見学してテーマパークに行って終わりだった。
あまり思い出に残るようなことは無かった。
永遠に、お土産を買ったこと以外は。
二つ合わせるとハート形が出来るキーホルダーを買い、一つは自分のケータイに、一つは永遠に。
帰ってきた夜、さっそく渡しに行った。
「永遠、これ・・・・」
「わ、お土産?ありがとー!」
中身を早々と開けた。
「キーホルダー?かわいー!!ありがと!」
「それ・・・さ」
奏は永遠の持っているキーホルダーに自分のケータイを近づけた。
模様が合わさって、ハートを形作った。
「わぁ・・・すごい!可愛いね!ありがとう。あたしもケータイにつけよっ」
これで少しは男としてみてもらえるだろうか・・・・。
- 41 :栞 (06AmZecwHc):08/15(水) 21:30:54 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏のケータイに一通のメールが届いた。
―――――――――――――――――――― 石谷千尋 宛先:奏くン 本文:奏くンさぁ、永遠にペアキーホルダー あげたでしょ?それってやっぱラブな意味 だよね? ――――――――――――――――――――
奏は赤面しつつも返信した。
―――――――――――――――――――― 宛先:千尋さん 本文:まぁ、そういう意味ですけど・・・何か あったんですか? ――――――――――――――――――――
女の子はメールの早打ちが得意というのは本当らしく、すぐに返信が来た。
―――――――――――――――――――― 宛先:奏くン 本文:永遠がそういう意味で捉えてないの。 ひどい事いうけど、奏くンは男としてみても らえてないって事。 ――――――――――――――――――――
期待はしていなかったけど・・・年頃の乙女としてはダメな考え方だろう。
「少しは考えろ・・・」
奏は一つ、ため息をついた。
- 42 :章:08/15(水) 21:38:01 HOST:cac5-nat.cty-net.ne.jp
- 更新されてる!ヮーィ←
ぁげ↑
- 43 :栞 (06AmZecwHc):08/16(木) 15:12:22 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、ぁげ(。ノuωu)ノ≡【。*†*。☆тндйκчoμ☆。*†*。】
―――――――――――――――――――― 宛先:千尋さん 本文:俺どうしたらいいんですか? ――――――――――――――――――――
短い文章を綴って送信した。
―――――――――――――――――――― 宛先:奏くン 本文:あの子は「好き」って言っても鈍感 だから気付かないと思うよ。だから、思い切 って行動してみるとか。頑張れ! ――――――――――――――――――――
「こ、行動って・・・・?」
中学生、立派な思春期の奏は少し赤面しながら思い浮かべた。
やはり、考えはそっちのほうに行ってしまう。
行動・・・つまり、キス・・とか。
―――――――――――――――――――― 宛先:千尋さん 本文:アドバイスありがとうございます。 ――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――― 宛先:奏くン 本文:結果報告よろしくね! ――――――――――――――――――――
「〜!!」
メールを見た瞬間、全身が真っ赤になって、茹蛸状態だった。
「つまり・・・行動しろってこと・・・だよな?」
- 44 :栞 (06AmZecwHc):08/18(土) 22:01:33 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- もうすぐ宿題終わります(*^▽^*)
でも、もうすぐ確認テストです(泣)
奏は拓斗の家にいた。
「なぁ、拓」
奏は真剣な表情で拓斗に問いかけた。
「聞きにくいんだけど・・・」
奏は少し口ごもった。
「じゃあ言うなよ」
拓斗はマンガを開いた。
「ちょ・・・」
「なんだよ。珍しく家に来たと思ったらもじもじしやがって。あたしがどれだけ待っていたか知ってるの?!」
拓斗は女言葉を使って茶化した。
「あのさ。キスってどういうタイミングでするもんなんだ?」
「はぁ?!」
拓斗は部屋に響く大声を出した。
「だからさー」
千尋とのメールのやり取りの一部始終を話した。
「はぁ、なるほどねぇ」
「で、俺どうしようかなって」
「しちゃえば?キス」
奏は赤面した。
「だ、だからどのタイミングで?」
「だーかーら、呼び出して、ストラップ見せて『これってどういう意味か知ってる?』っつって、チュッ・・・て。うわ、俺天才?」
自分で自分を褒めていた。
「おいおい・・・」
「せっかく教えてやったんだから実行しろよな」
「え・・・」
- 45 :栞 (06AmZecwHc):08/23(木) 19:34:19 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 来週から確認テストです(泣)だから、あんまり更新できないかもです。。。。なので、流れないようにがんばって更新しときます・・・。
なんだかんだ言いつつ、実行してみることにした。
奏は高校の校門で待ち伏せをしていた。
「あれ・・・あの子中学生?」
「そうだよね・・・隣の中学校のかばんだよ、あれ」
「結構可愛くない?」
「誰か待ってるのかな?」
いろんな声が聞こえてきた。
でも無視した。
気があるのは永遠だけだから。
「あれー?奏?何してんの?」
永遠が千尋とともに現れた。
「あ、ごめん、永遠。今日あたしバイトだったんだ」
千尋が声をあげた。
「え、でも今日は無いって・・・」
「ごめん。バイト先の先輩が用事があるから変わってって。じゃ、さき帰るね」
千尋は去る寸前、永遠から死角になる位置である言葉とウィンクを残した。
『結果報告よろしくね』
口パクだったが確かにそういった。
奏は頷いた。
「か、帰ろうぜ」
「あ、うん」
- 46 :栞 (06AmZecwHc):08/27(月) 07:37:48 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
適当に駄弁りながら公園に入った。
「なぁ、永遠。これさぁ」
ケータイを取り出し、ストラップを見せた。
「あ」
永遠も気付いてケータイをだした。
「ありがとね。あたしめっちゃ気に入ったよ」
「これ、どういう意味で渡したか知ってる?」
奏は無表情で問いかけたが、内心すごくドキドキしていた。
俺、変な顔してねぇかな・・・
顔、赤くねぇよな・・・
「え、お土産でしょ?」
永遠はいつもの笑顔を見せた。
「ばか、ちげーよ」
奏はベンチに座った永遠に強引に口付けた。
「っ・・・?」
何してるの。
永遠はそういいたかった。
でも、できなかった。
奏の顔が目の前にあり・・・唇にやわらかいものが当たっていて、腕をしっかりと掴まれていた。
奏にキスされたのだ。
永遠が、初めて奏が「男の子」に見えた瞬間だった。
「・・・こーいうこと」
奏は永遠から離れ、消えていった。
「・・・・え?!何、どういうこと・・・?」
一人取り残された永遠は唇を押さえた。
一方、奏は・・・
「うわ・・・俺、やっちまった・・・?」
ダッシュで家に帰り、真っ赤になって玄関のドアに寄りかかっていた。
- 47 :章:08/28(火) 11:16:33 HOST:so5.cty-net.ne.jp
- 奏かっこいぃ><
羨ましいっス永遠!! あげ!
- 48 :栞 (06AmZecwHc):09/01(土) 08:03:13 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
やっとテスト終わったんで。ま、今日と明日は最後の部活ですけど。。。。今日の夜にでも更新します!!
- 49 :栞 (06AmZecwHc):09/02(日) 21:03:24 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 今後輩からの手紙を読んでいてマジ泣きしてます。。。。
それから部屋に戻り。
即行で番号を押した。
『もしもし?』
千尋の声がした。
「あ、俺です。奏です」
『あ、どうだったの?』
興味津々の声で聞いてくる。
「それが・・・」
『あ、まって。今あたし拓んちにいるの。・・・今から来てもいいってさ。で、拓んちで結果報告』
「了解」
奏は親に簡単なメールを送って家を出た。
「で、どうだったの?」
公園での出来事を全て話した。
「やったじゃん!」
「あとはあたしが永遠にちょっと言っとくね」
「ありがとうございます」
奏は素直に喜んだ。
「でも」
奏は口を開いた。
「なんで千尋さんが拓んちにいるんですか?」
「え?それは・・・」
「俺が呼んだ」
拓斗が歯を見せて笑った。
「ま、俺たち付き合ってるし。ねっ」
「ねーっ」
二人は顔を見合わせて首を曲げた。
心なしか、千尋が赤くなっていた。
「え。えっ?!」
奏は自分が邪魔かもと、心の中で思った。
- 50 :栞 (06AmZecwHc):09/07(金) 21:22:49 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏は家に帰り、ピアノを弾いた。
奏の昔からのクセで、落ち着かないことがあるとすぐに鍵盤に指を走らせるのだ。
葉音の大好きだった、第九を弾いていた。
(あー、葉音・・・俺どうしたらいいんだろ・・・)
これは最近のクセで、ピアノを弾きながら葉音に語りかけるクセができてしまった。
(俺、永遠にキス・・・しちまったんだ・・・・)
ジャーン
突然、不協和音が響いた。
奏が思い出して恥ずかしくなってしまったのだ。
「・・・・!!」
俺・・・なんであんなことを・・・・
「・・・兄貴。なにやってんの?」
そこへ、大夢がやってきた。
「別に・・・なんでもねぇけど・・・」
「あそ」
去っていこうとする大夢を奏は引き止めた。
「あーっ、ちょっと待てヒロ!!」
「何?」
「大夢様。しばらくお部屋を変わっていただけませんか」
思い切り丁寧にしゃべる。
「何、永遠さんとなんかあった?」
図星だった。
「あはは。キスとかしちゃったの?」
「なんでわかんの!?」
奏は真っ赤になった。
「え、マジ?」
自ら墓穴を掘ってしまった。
「どうでもいいだろ。かわってくれよ」
「はいはい」
「サンキュ」
その日から、奏と永遠は言葉を交わすことは無かった。
・・・というか、奏は永遠との接触を避けまくった。
学校へ行くときも遠回りしていったし、部屋を替わったので、いきなりベランダにいるなんてことはない。
メールも電話も無視した。
永遠からメールや電話が来るたび、胸がズキン、と痛んだ。
いつまで逃げればいいのだろう・・・
- 51 :栞 (06AmZecwHc):09/09(日) 20:29:19 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「あー、たりぃ」
5時限目が教室移動なので、昼休みのうちに奏と拓斗は理科室にやってきた。
奏は窓に向かって頬杖をつき、拓斗は人体模型で遊んでいた。
「・・・っと・・・わ?」
奏の学校の前を、永遠が歩いていた。
今日はテストの日だったらしく、早めに終わった高校生がずらずらと歩いている。
その中に永遠がいた。
・・・知らない男と、一緒に。
それも、楽しげに・・・・
「・・・」
気付けば息ができないくらい胸が苦しかった。
「俺なんて・・・ただの幼なじみにしかすぎねぇよな・・・」
- 52 :栞 (06AmZecwHc):09/14(金) 21:31:17 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
翌朝。
「ふぁぁ・・・」
大きいあくびをしながら奏はリビングに下りていった。
「おはよう、奏。あくびは手を添えながらしなさい」
母が朝の社交辞令を交わしながら奏に注意をする。
「・・・はよ。でも俺男だしいいじゃん」
奏だって中学生、立派な反抗期だ。少しは言い返してやる。
「ダメです」
母のメガネがキラリと光った。少し恐怖を覚えた。
「はいはい・・・」
イスにすわり、朝食をとり、学校へ行く準備をし、家を出た。
そのとき。
「あ・・・」
永遠が出てきた。
奏は気まずくなると思い、バスケで鍛えた脚力で学校に向かって走り出した。
「あ、ちょっ・・・奏!!」
永遠が後ろから追ってくる。自転車なのでめちゃくちゃ速い。
「くそっ・・・」
もうすぐ学校が見えてくる。
「あと・・・少しっ!」
奏は最後の力を振り絞り、玄関に突っ込んだ。
「・・・奏?」
拓斗が声をかけてくる。
「お、オス・・・はぁ」
「何やってんの??」
無邪気に聞いてくる。
「い、別に・・・」
奏は適当に流し、教室に入っていった。
- 53 :章:09/14(金) 21:32:55 HOST:so5.cty-net.ne.jp
- ぁげー!
更新遅れてすいません。 あげて頂いて嬉しかったです! 少し新作書いてます。 「君一色」ってやつです 同時進行でがんばります!
- 54 :栞 (06AmZecwHc):09/15(土) 09:32:44 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、あげ☆.。゚+..。゚+..。..゚+..(ゝc_,・`。)アリガト ♪
新作ですか?!またお邪魔しにいきます!!
「おはよー!!」
と、教室に入り、笑顔で挨拶するのが永遠の日課だった。
しかし。
「おはよー・・・」
今日は笑顔も作らず無表情に近かった。
「・・・あれ?永遠 おはよ。ってか今日はどーした??元気ないー」
千尋が声をかけてきた。
「あ、ちー。おはよう。もぉ、最悪なんだけど・・・」
永遠は千尋に奏との事を全て話した。
「・・・へぇ。そぉなんだ」
「・・・ってそれだけ?他には???」
永遠は拍子抜けして聞き返した。
「じゃあ言うけど。永遠はさ、奏くんの気持ち、考えたことある?」
「そんなの・・・」
無かった。
一度だって奏のことを考えたことはなかった。
ずっと、自分のことで精一杯で・・・
奏の気持ちなんて・・・考えようともしなかった。
「今日はおとなしく、奏くんの気持ちだけ考えておきなさい」
「・・・」
「あ、あと。年下と付き合うのって、そんなに悪くないよ」
それだけ言うと、千尋は去っていった。
- 55 :栞 (06AmZecwHc):09/19(水) 21:50:09 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「・・・あ?」
奏の机に、一通の手紙が置いてあった。
差出人は・・・2年村中奈美。
「2年か・・・」
『突然の手紙、すみません。今日昼休み、校舎裏に来てください』
校舎裏・・・高校に一番近い場所。
「ま、いっか」
どうせ永遠には・・・相手がいるのだし。
「中山先輩」
名前を呼ばれて振り向くと・・・手紙の差出人らしき人がいた。
「君が・・・村中さん?」
その子の身長は低かった。大きい目で、こちらを見てくる。
「あの・・・あたし。先輩が す・・・好きです!!」
奏は目を見開いた。
自分のことを好きと言っている子が目の前にいる。これはものすごいことだ。
「それで・・あの・・・つ、付き合ってください」
「・・・」
目はだんだん潤んでいき、顔は朱にそまり、ぷるぷると震えている。
・・・永遠のこと、忘れよう。
「・・・いいよ」
「ほ、本当ですか?!」
「あ、ああ」
奈美の大きな目から涙が溢れてきた。
「う、れしい・・・」
奈美が奏の胸にもたれかかってきた。
奏は、頭を抱えてやった。
このとき、頷かなければ・・・
俺はそれを何度も悔やんだ。
そうすれば、あいつを傷つけることなんてなかったのに・・・
- 56 :栞 (06AmZecwHc):09/22(土) 20:18:10 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏の気持ち・・・考えてみよう。
永遠はそう思い、昼休み、屋上に行った。
奏は・・・いつも自分を気にかけていてくれた。
バカで・・・チビでガキだけど・・・自分を第一に考えてくれていた。
自分が鈍感だから・・・キスをしてきた。
奏にキスされて、嫌な気持ちはしなかった。
ただ、いきなりだったから恥ずかしかった。
それだけだった。
・・・・あたし、奏の事が 好きなんだ。
「好き・・・っ」
口に出して言うと、火が出そうなくらい、顔が熱を帯びた。
「あ・・・」
一つ、永遠の脳裏に不安がよぎった。テストの日、後輩と一緒に帰ったこと。
あの時、後輩にしつこくせがまれて・・・仕方なく一緒に帰った。
あれを見られていれば・・・この恋は終わってしまう。
奏の中学校を見てみた。
校舎裏に見覚えのある人が・・・・
「奏?」
女の子と、一緒だ。
「・・・?!」
女の子が、奏に抱きつき、奏は女の子を抱き寄せた。
「・・・やっぱあたしは幼なじみにしか過ぎないよね・・・」
永遠の初恋は・・・気付いてすぐに、あっけなく終わった・・・
- 57 :栞 (06AmZecwHc):09/22(土) 20:19:33 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
夜。奏は大夢の部屋(元奏の部屋)にいた。
「ヒロ。もう部屋いいから。今までサンキュ」
「え?マジで?じゃ、荷物・・・」
大夢は自分の荷物をまとめだした。
いいか。どうせ俺、彼女出来たし。
「って、何でいきなり?」
「いや、別に」
「彼女出来た?」
何でコイツにはバレるのだろう。
「やっぱ?どんな人?」
「1コ下の子。結構可愛い」
「へぇ。・・・なんか、兄貴が永遠さん以外の女の子褒めるの、初めて聞いたかも」
「そうか?」
実はそうだったりする。奏はずっと永遠一筋だったので、他の女子なんか目もくれなかったのだ。
「あれー?ってかさー兄貴ってそんなにでかかったけー?」
奏を見つめながら大夢が言った。
「俺は今 成長期なんだよ」
実際伸び盛りである。
この間測ったときは166だったが、169までになっていた。
「おっ。よっしゃっ!永遠を抜いた!!」
「俺よりでかい兄貴って・・・なんか変」
「それが普通なんだよ。じゃ、今までサンキュ、さっさと出て行ってくれ」
「はいはい」
大夢が出て行った後、携帯が鳴った。
「メール?」
奈美からだった。
―――――――――――――――――――― 宛先:奏先輩 件名:初メです! 本文:えっと・・・とりあえず、あたしのことは 『奈美』って呼んで下さい(*^▽^*) 先輩のこと、『奏先輩』って呼んでもよろしい ですか?ヾ(。・Д・。A”” ――――――――――――――――――――
奏はとりあえず返信することにした。
―――――――――――――――――――― 宛先: 奈美 件名: RE:初メです! 本文: いいよ。これから奈美って呼ぶ。 ――――――――――――――――――――
短い文章だが、それなりに愛はこめたつもりだ。
奏は一つため息をつき、携帯を閉じた。
「・・・寝よ」
そういって眠りに付いた・・・・
- 58 :章:09/22(土) 21:19:18 HOST:so5.cty-net.ne.jp
- 更新されてるーッ!
あげー!!
- 59 :栞 (06AmZecwHc):09/23(日) 17:02:38 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 章さん、ぁげ(●*'v`*人).o0[*ТНДЙК уОЦ*]
もう完結に向かっています 藁
「奏に彼女、かぁ・・・」
永遠はベッドに横になった。
「やっぱ、奏があたしのこと好きなんてありえない。あたしの勘違いだよね」
永遠はつぶやいた。
棚からアルバムを引き出した。
小さい頃の写真を見ながら思った。
「バカみたい」
その一言を言うと、涙が溢れてきた。
「何で・・・好きになっちゃったの・・・?」
昔から一緒だった奏。
気付けばアルバムのどこかに必ず奏がいた。
だからわからなかったのかなぁ。
奏という存在の大きさを・・・
もっと早く気づけば良かった。
この気持ちに。
そしたら未来は違うかもしれないのに。
こんなことなら、本気で恋なんてしなければ良かった。
適当に恋して・・・彼氏を作っておけばよかった。
「・・・っ・・・」
静かに、泣いた。
朝起きたときには目がパンパンに腫れ上がっていて、誰だかわからないぐらいだった。
「はぁ・・・」
奏。
あたしはあんたが好きです。
彼女がいるのは知っています。
だから・・・
あと少しだけ
想っていてもいいですか・・・・?
†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†
栞です。
本文に「昔から一緒だった〜」とぁりますが、
そりゎぁたしの自作の詩です。
ブログにのっちょります。
全然更新してないです。
よかったら見てみてください。
栞でした。
†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†
- 60 :未来:09/23(日) 18:42:19 HOST:KD124210033127.ppp-bb.dion.ne.jp
- 面白いですぅぅぅぅぅ!!!
- 61 :栞 (06AmZecwHc):09/23(日) 19:18:24 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
- 未来さん、ぁげ☆ぁ━d(_ _*(・ω・*)三(*・ω・)*_ _)ぁ━d☆
朝。奏は朝食を食べ、家を出た。
「いってきまー・・・」
ふぁぁ。と大きなあくびを一つかました。
「あ」
隣の家から、人が出てきた。
永遠だった。
目が真っ赤に腫れ上がっていて・・・誰だかわからない状態だったけど。
奏にはわかった。
長年連れ添った、幼なじみで・・・・
奏の本当に好きな人。
「あ、奏。おはよう!そういえば、彼女できたんだって?よかったね!!」
「何で知ってんの?俺誰にも言ってねー」
「あたし急ぐから」
奏を無視し、去っていった。
俺が・・・
俺が、本気で好きなのは・・・・
お前だけ。
奏は言えなかった。
「・・・カッコ悪」
頭をかきながら家を後にした。
- 62 :栞 (06AmZecwHc):09/25(火) 16:10:37 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「奏先輩!!」
奈美が視界に飛び込んできた。
「お、おす」
「一緒に行きませんか??」
もしかして、ずっと待っていたのか?
「いいよ」
「ありがとうございます!!」
「先輩のこと・・・ずっと好きで、OKもらえたときは本当嬉しかったです!!」
「こうやって一緒に学校行けるのも、夢みたいで」
「先輩がバスケしているところ、すごくかっこいいです」
奈美はずっとしゃべっていた。
聞いてもいないようなことを。
永遠といるときは心臓が壊れそうなくらい高鳴っているけど。
奈美といるときは冷静でいられた。
・・・俺、奈美の事好きじゃないんだよな。
元々永遠を忘れるために付き合ったのだし。
これから好きになればいい。そう思って承諾したのだ。
奈美にとってはひどいことだけど。
・・・別にいいや。
本気でそう思ってしまった。
「先輩?大丈夫ですか?」
奏の様子が変だと悟って心配したのか、こちらをみあげてきた。
「大丈夫。平気」
そうこうしているうちに教室に着いた。
「では、先輩、また」
「ああ」
- 63 :栞 (06AmZecwHc):09/25(火) 16:11:34 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
教室に入るとみんなの視線が一気に奏に集まった。
「何、奏ちゃん?!」
「今の子、彼女?!」
「奏!本気なのか?!」
・・・などと、一斉に声をかけられた。
「・・・告られたからOKしただけ」
そういって席についた。
「お前・・・永遠ちゃんはいいのかよ」
拓斗が小声で聞いてきた。
「別に・・・アイツにも男いるみたいだし」
こうして、奏と永遠のココロは少しずつ離れていった・・・・・・・・
本当のことを、お互い知らずに・・・・・・・
- 64 :栞 (06AmZecwHc):09/26(水) 18:00:13 HOST:i58-94-12-172.s10.a018.ap.plala.or.jp
「とーわっ!元気だしなよー」
千尋が声をかけてきた。
「・・・・うん」
二人は屋上へ行き、お弁当を広げた。
「どーしたのさー」
「奏に・・・彼女出来た」
やっとの思いでその言葉を口にした。
「えっ?!うそぉ?!」
「本当」
永遠は千尋に語りだした。
「あのさぁ。あたし、奏の彼女のこと思うとさ、ヤキモチやいちゃうんだよね」
「どんな?聞いてあげるから、目一杯語ってみ」
「例えば、奏の誕生日知っているのかとか、血液型知っているかとか、視力は知っているのかとか、利き手はどっちかとか・・・全部知ってて彼女って言ってるのかなって」
「で、永遠は全部知っているの?」
永遠は少し笑顔になって語りだした。
「誕生日は7月23日で、O型で、視力は0.05。それで、利き手は左なんだ。鉛筆も、お箸も、バスケも」
「へぇ・・・っあ!永遠!」
「なんで、あたしじゃダメなんだろ・・・」
永遠が泣き出した。
「永遠。今こんなときだから言うけどさ。あたしずっと奏くんの相談に乗ってたんだ。永遠が好きなんだって。だから、どうしたらいいのかってさ」
「え?!嘘・・・」
「嘘じゃない。たぶん、奏くんにも理由があるんだよ。永遠にベタボレだったもん」
奏が、あたしを、好き。
この事実が、永遠のココロを大きく揺らした。
- 65 :栞 (06AmZecwHc):09/29(土) 19:37:28 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
「先輩!帰りましょう!」
奈美が教室までむかえに来た。
「あ、ああ」
奏は気迫負けして一緒に帰ることになった。
女の子を一人で帰らせるのは悪いと思い、奏は奈美の家まで送っていった。
家に着くと。
「あ、ありがとうございました」
とお礼を言ってきた。
ふりかえり、奈美が階段を上ろうとし、つまずいた。
「危なっ・・・」
思わず奏は、奈美の華奢な体を支えた。
顔が、接近した。
奈美の頬が朱色に染まってゆく。
「・・・・ごめん」
こういうとき、彼氏ならキスの一つでもしてやるのだろうけど、奏には出来なかった。
本気で好きなのは永遠だけだから。
奈美は、好きではないから・・・・
このまま永遠から逃げ続け、奈美に嘘をついて傷つけるか。
本当のことを話して奈美と別れ、永遠に想いを伝えるか。
考えて
考えて
考えた末
奏は知恵熱で倒れてしまった。
「俺・・・マジでカッコ悪・・・」
本気でそう思った。
奏は2〜3日学校を休んだ。
「お前、変なこと考えてたんじゃねーの?」
拓斗がお見舞いに来てくれた。
「ちげーよ・・・」
「なぁ、拓」
「ん?」
「俺・・・どうしたらいいんだ・・・・?」
「お前のしたいようにすればいいんじゃねーの?」
全てを打ち明け、返ってきた答えはそれだった。
「えっ?」
「お前が、本気で好きなのは永遠さんだろ?永遠さんと、どうしたいかってことだよ」
「・・・」
「お・・・っと。今日塾だ。奏、行かねぇだろ?言っとくよ」
「おー、見舞いサンキュー」
拓斗が出て行き、奏は一人部屋に残された。
「俺が、どうしたいか・・・」
永遠に、想いを伝えたい。
結果がどうであろうと、後悔だけはしたくない。
この十数年、あたため続けてきた想いを、愛する人に、伝えたい。
でも、今の状態じゃ無理なので、とりあえず寝ることにした。
- 66 :栞 (06AmZecwHc):10/03(水) 15:24:53 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏は決意を胸に、ある人のもとへ歩き始めた。
永遠が、目の前を歩いていた。
「永遠!」
奏は叫んで近寄ろうとした。
「・・・!」
永遠は走って逃げた。
「おいっ!」
徒競走&マラソンが大の苦手でいつもブービーの永遠に、バスケ部の奏が追いつけないわけは無かった。
「・・・っ!」
奏は、永遠に後ろから抱きついた。
「・・・っ、離して・・・!」
奏は何も言わなかった。
「彼女に、悪いでしょ!?」
「いないよ」
「え?」
永遠は、一瞬耳を疑った。
「・・・別れた」
それは、数十分前のこと。
- 67 :みゃー♀:10/06(土) 20:51:59 HOST:07001140053130_mf.ezweb.ne.jp
- 良い!
あげ! でもなんかこのフレーズ?聞いたことあるような…。 でもそんなんどうでもいいくらい面白いー(><)才能アリです♪ 頑張って下さいネ!
- 68 :チャコ:10/06(土) 21:26:23 HOST:i60-43-27-14.s02.a009.ap.plala.or.jp
- あげです☆
超いい〜(´▽`*)
あと いまどき… も読んでました!! 奏クンは中山と楓の子供ですよねっ!? なんか感動です〜
- 69 :栞 (06AmZecwHc):10/06(土) 22:07:21 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
- みゃー♀さん、チャコさん、ぁげΣΣd(゚Д゚*【*:;;;:*サンキュゥゥ*:;;;:*】
チャコさん、前作も読んでくださったんですか?!ありがとうございます!チャコさんがおっしゃるとおり、奏はあの二人の子供です。ちなみに、永遠は楓の後輩の橋元恵里香の子供です 藁
奏は公園に奈美を呼び出していた。
「ごめん、本当・・・俺、やっぱり奈美のこと・・・」
「幼なじみの方が・・・好きなんですよね」
奈美は奏の言葉をさえぎった。
「え、どうして・・・」
「あたし、ずっと先輩が好きで、いつも見ていたんですよ?それぐらい・・・わかっています。いつフラれるか・・・だいたい予想は付いていましたし」
奏は何も言えなかった。
「先輩・・・あたしの『彼女』としての最後のわがまま、聞いてもらえますか・・・?」
「何?」
奏はもう一回聞きなおした。
「先輩のピアノ・・・もう一度聴きたいです」
- 70 :チャコ:10/07(日) 18:48:20 HOST:i58-93-78-37.s02.a009.ap.plala.or.jp
- 前作とつながりがあって
よく考えてるなあ〜!!と感心しました。笑 更新頑張ってください☆
- 71 :栞 (06AmZecwHc):10/12(金) 21:57:40 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
- チャコさん、ぁげ(ob'Д'o)b゚+。:.゚アリガd♪゚.:。+゚d(o'Д'do)
私頭の中身空っぽですから考えてないです 藁
奏の家までは結構距離があるし、奈美の家にはピアノが無いらしい。
だから近くの楽器屋まで歩くことになった。
その間、奏は奈美に葉音の話をした。
奈美は、涙ぐみながら聞いてくれた。
「先輩・・・ッ、ごめんなさい・・・あたし、先輩のこと、何も考えずに・・・・ピアノが聞きたいなんて、軽率なこと・・・・」
「いいよ。俺、またピアノ始めたし」
「でも・・・っ」
「大丈夫。いいよ、気にしないで」
奏は「彼氏」らしくハンカチで涙を拭いてあげた。
楽器屋につき、ピアノの前に座った。
奏は奈美のために、弾いた。
「先輩のピアノ・・・とても好きです。今まで、ありがとうございました。これからは、友達として仲良くしてもらっていいですか?」
「・・・ああ。でも、本当ごめ・・・」
「ごめんは1回でいいですよ」
奈美が笑った。
もう、奏を見る目は「好きな人を見る目」ではなく、「友達を見る目」に変わっていた。
- 72 :栞 (06AmZecwHc):10/14(日) 13:30:01 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
奏は腕をほどき、永遠と向き合った。
「俺、永遠が好きだ」
奏は、永遠の目を見つめた。
「彼女のこと、もういいの?好きだったんでしょ?」
永遠は頬を赤らめて奏から視線をそらした。
「いいよ。だって俺、ずっと本気で好きだったのは永遠だったから。・・・・そんなの、全然気付かなかっただろ?」
「気付いてたよ」
- 73 :栞 (06AmZecwHc):10/19(金) 15:59:07 HOST:i121-118-141-128.s10.a018.ap.plala.or.jp
「え?」
「気付いてた。でも奏は気付かなかったでしょ。あたしが奏のことを想ってたこと」
永遠が、奏の目を真っ直ぐ見て言った。
「う、そ・・・・だろ?」
「本当だよ。あたしも、奏のことが好きです」
一番聴きたかった言葉。
一番ほしかった言葉。
今、大好きな人がその言葉を発してくれている。
「・・・・」
「聞こえなかった?もう一回言うよ。あたしはバカでアホでチビな奏が・・・」
奏は永遠に抱きついた。
「バカとアホはともかく・・・チビって・・・誰に言ってんだよ」
「え?」
奏は腕を離した。
「あ・・・」
奏のほうが、身長が高くなっている。
「本当だ・・・てか、聞こえてんじゃん。嬉しくないの?」
「嬉しいに決まってんだろ・・・」
奏は、永遠の唇に、自分の唇を重ねた。
二人は顔を見合わせた。
「大好き」
同時につぶやき、微笑んだ。
何事も本気になるとつらい。だけど、本気になると楽しい。
二人はこうして結ばれた。
永遠に・・・・・恋という名の音楽を奏でながら・・・・
俺たちは本気で恋する。
―END―
†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†
いかがでしたか?
わたしのつたない小説を読んでくださった方、ありがとうございます。
この小説を読ンで、何か新しいことを感じ取ってもらえれば光栄です。
ありがとうございました!
これからは受験なンで、もう連載できません。
ですが、受験が終わったら永遠目線の「本気恋」を書きたいなぁ・・・
と思ってます。
それに「同い年の恋」「女が年上の恋」を書いたのに「男が年上」を
まだ書いていないンでそっちも書きたいと思ってます。
そのときはまたよろしくお願いします。
栞でした。
†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†*……*†
- 74 :みゃー♀:10/19(金) 18:58:11 HOST:softbank219027128179.bbtec.net
- わー(大泣);;
感動です! 結ばれて良かったです・・・。 次回作も楽しみのしてます!
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