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屋根まで登れば

1 :(xFy/V8wehE):09/29(土) 19:23:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

<Sun Set.>
<-お前にもう一度逢いたくて->
を書いていた優です!
今回も恋愛でいきたいと思います!
コメント等頂けると嬉しいです。



屋根まで登れば



2 :(xFy/V8wehE):09/29(土) 19:27:10 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp



授業なんて

出なくても良かった



ただ、

ひたすら走って

屋上の屋根に登れば



貴方が居た。



3 :(xFy/V8wehE):09/29(土) 19:31:37 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


1時限目開始の鐘が鳴る。

それと同時に、

友達の香奈に言う。


「 行って来る 」

そう言うと香奈は、


「 行ってらっしゃい 」

そう言った。


香奈だけは分かってくれた。

あたしの好きな人。


それはいつも

屋上の屋根の上に居る人。


そこに行けば

貴方に逢える。


そんな方程式が

どこかで出来上がっていたんだ。




4 :(xFy/V8wehE):09/29(土) 19:36:12 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


錆びた扉の音。

少し寒い秋の朝。

風はゆっくりと流れる。


「 もう来てるかな… 」

そんな事を呟いてるのはあたし。


冷たい手を摩りながら、

あたしはいつもの所に居た。


屋上にある

貯水する所の屋根の上。


そこがあたしにとって

幸せな時間が流れる場所。


「 よいしょっと… 」

あたしは屋根の上に登る。


すると少し遠くの方に、

好きな人の姿が見えた。




5 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 16:04:15 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---

「 もう来てたんだ 」

あたしはまだ、

視界の遠くに見える

貴方に向かって呟いた。



カン、カン、カン…と

屋根の音がする。


「 …お。高橋紗江。 」

好きな人は言った。


「 先輩…。 」

あたしの好きな人は、

五十嵐先輩。


そしてこの先輩は、

あたしの名をフルネームで呼ぶ。


「 寒くない? 」

…優しい。

こんな優しい先輩が、

大好きでたまらない。



6 :芽音:09/30(日) 16:05:57 HOST:KD124210033127.ppp-bb.dion.ne.jp
おもしろいです!!!

7 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 16:12:08 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 あ。大丈夫です 」

緊張しながらも、

あたしは話す。


「 そ。ならいいや… 」

あたしが

“ 寒い ”

そう言っていれば

何かしてくれたのかな?

と、今更後悔。



先輩は寝っ転がって

空を見ている。

いつもの光景。


あたしはその傍で、

時々目を瞑る先輩の顔を見たり

一緒に寝っ転がったりしてる。


それだけであたしは、

幸せだったんだ。




8 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 16:12:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>6

ありがとうございます!



9 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 16:18:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


だけどあたしの心を

悩ませる1つの悩み。


「 高橋紗江…俺彼女とやっていけないかも 」

そう。

あたしは先輩の相談相手。


先輩の目にはあたしは

ただの後輩で、

ただの相談相手にしか

見えていないんだと思う。


今みたいな言葉を聞くと、

心が弾む。


先輩は彼女を愛してる。

それなのに、

先輩の不幸なのに

喜んでいるあたしが憎い。


だけど、

先輩と彼女が

上手くいかないことを

望んでる…。



10 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 16:22:21 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 頑張って下さい 」

それしか言える言葉なんて無い。


「 ん…頑張る。 」

先輩ははぁ、と溜め息をついて言った。


先輩、

溜め息をつく位なら

別れてしまえばいいのに。


心からどんなに

そう思っていても

先輩は彼女を

何だかんだ言って愛してる。


彼女を何度恨んだ事か。

それでも弱気はあたしは

未だに何も出来ていない。


だから…。

さぼっている

この時間だけが

唯一の幸せの時間なんだ。



11 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:22:54 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 先輩 」

聞いてみる事にした。

目を瞑る先輩に。


「 ん? 」

目を開けてこっちを

向いて言う先輩。


「 先輩は彼女の事好きですか? 」

思い切って聞いてみる。

聞いてしまったからには、

後悔は…しない。



「 好きだよ 」

好き、なんだ。

先輩は彼女のこと、

やっぱり好きなんだ。


「 何でそんな事聞く? 」

「 先輩、彼女と続くと良いですね 」


答えにならない返事。

心にも思ってない言葉。

そんな事、

言いたくないのに何故

今日はスラスラと言えるんだろう?




12 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:25:04 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 ん…ありがとな 」

そう言って先輩は、

また目を瞑った。


先輩、

先輩は今

あたしがどんな想いで

先輩の傍に居るか

知っていますか?


きっと知らないでしょうね。

あたしの気持ちなんて。




13 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:27:04 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


何処かでかすかな

1時限目終了の鐘が聞こえた。

嗚呼、今日も終わった。

幸せな時間が。


「 高橋紗江。行かなくて良いのか? 」

先輩に言われた。


「 行きます。じゃ、また 」

「 おー… 」


あたしがさぼるのは

1時限目だけ。

教室に戻らないと

勉強も出来なくなるし

何より香奈が居るから。




14 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:30:34 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


手を掛けて、

静かに扉を開ける。


「 紗江、お帰り 」

香奈が言った。


「 ただいま 」

「 どうだった?あ、はい。これ。 」


香奈が、

さっきの授業の分のノートを

いつも取っていてくれる。

だからあたしは、

授業が分かるんだ。


「 普通だったよ。いつもありがとう。 」

「 そっか。あ、先生来たからまたね 」


香奈は真面目。

それなのに普通に授業をさぼる

あたしなんかと

友達になってくれたのは

理由があったんだ。


だって、言ってくれたよね。

香奈とあたしが

出逢った頃。



15 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:34:53 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


高校入学式。


「 めんどくさ 」

そう言って家を出たあたし。

高校なんて

行ければ何処でも良かった。

いつも成績は中の上。

つまり中間より少し上。


真新しい制服に身を包み、

まだ慣れない道を歩いて

この学校に来た。


“ 入学式 ”と書かれた

看板を横目に、

校門を潜った。


クラスは…。

とクラス表を見ていた。

あ、1組。


「 1組か… 」

と呟いた途端。



「 貴方も1組? 」

話しかけてきたのが香奈だった。



16 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:34:53 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


高校入学式。


「 めんどくさ 」

そう言って家を出たあたし。

高校なんて

行ければ何処でも良かった。

いつも成績は中の上。

つまり中間より少し上。


真新しい制服に身を包み、

まだ慣れない道を歩いて

この学校に来た。


“ 入学式 ”と書かれた

看板を横目に、

校門を潜った。


クラスは…。

とクラス表を見ていた。

あ、1組。


「 1組か… 」

と呟いた途端。



「 貴方も1組? 」

話しかけてきたのが香奈だった。



17 :(xFy/V8wehE):09/30(日) 18:39:05 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

↑2度もすいません。

---

「 そうだけど 」

「 私も。一緒に行こう? 」

ガヤガヤと賑わう

クラス表を見ている人達の

間をすり抜け、

香奈と共に教室へ向かった。


教室へ向かう途中、

「 名前は? 」

香奈にそう聞かれた。


「 高橋紗江。あんたは? 」

「 村本香奈。 」


村本香奈って名乗った香奈。

「 へえ、宜しく 」

あたしは言った。


「 ねえ…紗江ってさ… 」

いきなり呼び捨て?とか

思ったけど、言わない事にした。


「 ぶっきら棒だけど優しそうだね 」

そんな事言われた事も無かった。


だからこそ

香奈とは運命を感じたのかもしれない。


後から、

「 あたし紗江の支えになるね 」

って言われたっけ…。



18 :ヨシ子 (v1KyDc8qk2):09/30(日) 19:08:56 HOST:p6163-ipad28niigatani.niigata.ocn.ne.jp




はじめまして
ヨシ子です:)
実は優さまの隠れふあんですX)←
めっちゃ文才力あって羨ましいです*
ちなみにヨシ子は「愛しい人の忘れ方」書いてます
また遊びにきますね><




19 :(xFy/V8wehE):10/01(月) 19:18:23 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>18

初めまして!
隠れファン…嬉しいです♪
文才力無いですよ…(ノωヽ)
でもそう言って貰えると書く気力が出ます!

私はあまり他の方の小説は読まないんですが
書き込みしてくれた人の小説は読むように
しているんです♪
ヨシ子さんの小説も見に行きますね(^^)



20 :(xFy/V8wehE):10/02(火) 19:35:16 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

だから香奈だけは

信じられる友達。

香奈だけを

友達といえる。



「 高橋! 」

担任の声で目が覚めた。


「 はい 」

「 何ボーッとしてるんだ? 」

「 すいません 」

「 2行目読め! 」


めんどくさい。

何で今日に限って?

はぁ…。



「 …です。 」

「 よし 」


やっと座れる。

今日は何だかおかしい。




21 :(xFy/V8wehE):10/02(火) 19:41:12 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


2時限目終了の鐘。

先生が出て行った後、

教室は騒がし出す。


「 紗江。 」

香奈はあたしを呼んだ。


「 何? 」

「 あたしね、俊太と付き合う事になったよ 」


俊太?

あぁ、香奈の好きな人か。

相談、してたっけ。


「 良かったじゃん。おめでとう 」

あたしは言った。


「 ありがと。やっとって感じ。 」

ふぅ、と溜め息をついた香奈。


そう、

香奈は俊太に昨日、

3回目の告白をした。


「 段々と好きになって 」

と説得したらしい。



22 :(xFy/V8wehE):10/02(火) 19:43:18 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


香奈の話を聞いているうち、

あたしも先輩と

そんな関係になりたい

と強く思ってしまっていた。


「 香奈はいいな…。 」

ふと漏らしたあたしの声。


「 え、あ、ごめん。 」

「 いんだよ。幸せなんだもんね 」


嫌味が入ってしまったかもしれない。

でも本当に羨ましくて。


ごめん香奈。

嫌味を言ってごめんね。


だけど

あたしがなれない関係を

香奈が持っている事。

それだけがただ、

羨ましくて。




23 :(xFy/V8wehE):10/02(火) 23:02:13 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげておきます、
明日出来れば更新します



24 :(xFy/V8wehE):10/02(火) 23:04:32 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

-独り言-

最近いじめの小説が
増えてきましたね〜…



25 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:03:59 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 席つけー 」

先生が入って来た。


「 あ、じゃあまた 」

そう言って香奈は自分の席に

戻って行った。



香奈は今幸せなんだ。

あたしとは違って。

あたしは馬鹿みたいに

ただ先輩を想ってるだけ。


何だか虚しい。

香奈の事、

応援してあげられていない

あたしが何だか憎い。


香奈はいつも、

あたしを応援していてくれた

はずなのに…。




26 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:10:46 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


今はHRの時間。

学級委員が何だか話してる。


今、

体育祭の係り決めをするらしい。

どうでもいいや…。


皆がやりたい係りに

手を挙げる。


「 高橋さんはどうしますか? 」

学級委員に聞かれる。


「 …余ったやつでいい 」

「 分かりました 」


いかにも頭が良さそうな

学級委員の仕切り方で、

係りは着々と決められていった。


「 じゃあ、高橋さんは誘導係で 」

学級委員に一言、言われた。

誘導係か…。


27 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:36:23 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 香奈何係? 」

あたしはHRが終わって、

香奈に聞いた。


「 あたし?審判。 」

香奈とは違うんだ…。

1人とか、寂しいな。


「 紗江、今日係りの打ち合わせあるよ? 」

「 打ち合わせ? 」

「 うん。 」


打ち合わせか…。

面倒だけど行かないとやばそう。


「 それと、今日俊太と帰るから
  今日は帰れないの、ごめん。 」

幸せそうに微笑んだ。


「 分かった 」

あたしはそれだけ言うと、

自分の席に着いた。


香奈の視線を浴びながら。


28 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:39:11 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


お弁当の時間。

香奈とあたしはいつもの

中庭で食べていた。


「 頑張ってね 」

突然、香奈に言われた。


「 何を…? 」

「 五十嵐先輩 」


あぁ。

それね。


「 うん 」

一応言っておいた。


「 あ…。 」

香奈の方を見ると、

何処かを見て唖然として

玉子焼きを落としていた。


香奈の目線の先に合ったもの。

あたしにとって、

見たくなかったもの。


「 五十嵐先輩と彼女だ。 」

香奈は言った。



29 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:41:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


初夏らしい

静かな風が吹く。


あたしが見たその先には

五十嵐先輩と彼女が

楽しそうにお弁当を食べている姿。


先輩、

彼女と仲取り戻せたんだ。


それだけで何だか

何も出来ない自分に

無償に腹が立って…。


「 紗江! 」

香奈が呼び止めるのも無視して、

弁当を投げ捨て、

あたしは走り出した。




30 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:43:37 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

着いた場所は

体育館裏。


あたしは昔から

走るのが好きだから

香奈は多分、

追いかけて来れなかったんだろう。



ねぇ先輩。

今幸せ?

あたしがこんなに

苦しんでる事を

知らない先輩。

楽しそうに

美味しい彼女のお弁当を

一緒に食べているんでしょう?


それを考えただけで

涙が溢れてきた。


もう、

叶わないのかな…。



31 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:46:26 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


…目を開けると、

辺りは真っ暗だった。

少しだけ寒い。


隣を見ると、

月を見上げる誰かが居た。


「 誰…? 」

あたしが立ち上がると、


「 起きた。 」

その人は言った。


先輩の声じゃない。

誰…?


その人がもう一度

月を見上げたとき、

月明かりに照らされて

顔が見えた。


「 新井? 」

同学年の新井章が居た。


「 分かったんだ 」

「 うん 」




32 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:48:55 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 何で居るの? 」

あたしが新井の方を見ようとしたとき、

肩から何かが落ちた。


学校指定ジャージ。


ネームのところには、

「新井」の文字。


「 あ、これ…。 」

新井を見ると、

微笑んでいた。


「 ゴミ出ししようとしたら居て、
  寒そうに屈んでたから。 」

新井は言った。


「 ありがとう 」

「 どういたしまして 」



33 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:52:00 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


新井はサッカー部。

顔は良い。

成績も良い。

学年でいえば新井は、

モテるという部類に入るんだろう。


話した事が無かった、

今同じクラスの新井。


「 初めてだよね、話したの。 」

あたしがそう言うと、

「 そうかも 」

と新井が言った。


「 …今何時? 」

そう聞くと、

新井は自分の携帯を見て


「 7時 」

と言った。


「 あたし鞄とか教室だ… 」

歩き出した途端、


「 待てよ 」

新井があたしの腕を掴んだ。



34 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:55:50 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 何…? 」

新井は何も言わない。

ただ沈黙の時間が流れる。


「 新井?何か言ってよ… 」

真剣にあたしの方を見る新井。

胸の鼓動が伝わってくる。


「 俺も行く 」

「 う、うん 」


戸惑いながらも、OKをした。



あたしと新井の足音が

校舎に響く。

あたしの鼓動はまだうるさい。


新井とあたしの距離、

わずかに10cm。


新井はただ前を向いて

歩いていた。




35 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 16:58:40 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


教室に着いた。

真っ暗だし、

誰も居ない。

不気味。


ガサゴソ、と

机の中をあさる。


「 これと、これと… 」

持ち帰る物を鞄に詰め込んでいた。


新井はあたしの隣の机に

座っている。


「 なぁ…。 」

新井が突然言った。


「 何? 」

「 お前、好きな奴いんの? 」


突然、何?


「 い、居ないよ…。 」

何、隠してるんだろう?

でもバレないよね。


「 嘘。居るだろ 」

すぐに見透かされた。


新井、

今日は何だかおかしい。



36 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 17:03:13 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 えっと…。 」

「 もう分かったって。
  で、そいつとは進展あり? 」

新井は何で

こんな事聞くんだろう?


「 ううん 」

首を振った。

この際、全部言ってしまおうか。


「 じゃあさ…。 」

「 何? 」



「 ……ろよ。 」



新井の声が小さくて、

よく聞こえなかった。

しかも新井は

下を向いている。


「 …何? 」

「 俺にしとけって 」


「 …え?」



37 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 17:06:12 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 え、それどういう… 」

「 俺、お前の事好きだし… 」


沈黙が続く。


「 だから俺と付き合って欲しい 」

新井は真剣な顔をして、

あたしを見た。


「 あの、えっと…。 」

「 好きな奴が居る事は分かってる。
  だけど段々と俺を見て欲しい 」


どうすればいい?

新井を取る?

先輩…?



今日のお弁当を食べていた時の

記憶が蘇る。

先輩はどうせ、

あたしを見てくれない。


だから…。



「 はい 」



38 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 17:10:59 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 え?いいの? 」

「 新井が言ったんじゃん… 」


恥ずかしくて下を向いた。


「 俺お前の事絶対幸せにすっから。 」

恥ずかしくて、

どうしようもなくて、

下を向いた。


「 …よく、そんな恥ずかしい事言えるね 」

「 好きだから 」


あたしは新井を見た。

こんなにあたしを想ってくれる人。

先輩に恋するより、

新井を取って正解かもしれない。


「 新井… 」

「 章、な 」

「 え、恥ずかしい…。 」


「 章、な 」

「 〜っ…章… 」

「 良く出来ました 」


そう言ってあたしと章は、

キスをした。


複雑な想いの中で。



39 :(xFy/V8wehE):10/04(木) 22:25:05 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


…目を開けた。

そこには無数の目。


「 あ、起きた 」

あたしは人間だよ?



…目が覚めた。

「 あ… 」

あたしが居るのは教室。

時計を見ると、

朝8時。

皆登校してきてる。


あたし達…

昨日あのまま寝ちゃったんだ。


隣では、

まだ寝ている章の寝顔。


「 紗江! 」

香奈が叫んだ。


「 どうしたの? 」

「 何があったの!? 」


昨日の事を話した。

そういえば、

弁当を投げ捨てて走ったまま、

香奈とは会っていない。


香奈、相当心配しただろうな…。



40 :(xFy/V8wehE):10/06(土) 17:13:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

なんとなくあげしておきます
最近忙しくて更新してません、
ごめんなさい…



41 :雫 餡子  (EJtHT/7YUM):10/07(日) 11:04:54 HOST:d202051047119.cable.ogaki-tv.ne.jp
あげます!
がんばってください

42 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 16:29:53 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


すると突然、

横で寝ていた章が起きた。


「 …何の騒ぎ? 」

章が言った。


「 あたし達、寝ちゃったみたいで… 」

「 やばいじゃん 」


「 紗江…もしかして付き合ってるの? 」

「 …うん 」


うん、と言った後、

思い出した。


此処は教室だ。

周りみんなが見てる。


それに今

うん、と言ってしまった。


「 おめでとう! 」

「 カップル誕生! 」

とみんなが騒ぐ中、


照れている章と、

複雑な顔をした香奈と、

どうすればいいのか分からない

…あたし。




43 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 16:32:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


ごめんね香奈。

先輩を諦めた。


ごめんね。

香奈の言いたい事、

分かるよ。


でもごめん。

あたしは馬鹿だから

叶わない恋よりも

今叶う恋を

取ってしまったんだ。



そんな気持ちでいっぱいで

香奈の顔を見れなかった。


「 紗江…ちょっと来て 」

香奈に言われた。


「 うん 」


そう言って香奈の後に続いた。




44 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 16:33:15 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>41 雫 餡子さん

ありがとうございます、
頑張ります



45 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 16:37:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


着いた場所は中庭。

昨日お弁当を投げ捨てた所だ。


「 紗江…どうしちゃったの? 」

「 どうしちゃったって…? 」


「 五十嵐先輩の事…。 」

「 もう、好きじゃないよ 」


そんな事言ったら嘘になる。

先輩は何も悪くない。

だけどね、

今あたしに言える事は…。

嘘、ただそれだけ。


今は先輩の恋を諦めたから、

章を全面で受け止めてあげなくちゃって

本気でそう思う。


「 今は章を見るよ 」

「 …紗江はそれでいいの? 」

「 …うん 」


あたしに、

あたしなりの答えを出した。


先輩を諦めて

章を見ていく。


でもこれで本当に

答えは出たのかな?



46 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 16:40:26 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


視界の遠くの方に、

体育祭の準備をしているのが見える。


あ。


「 そういえば昨日、体育祭の係りの
  打ち合わせあったんだっけ? 」

「 え?うん 」


忘れてた。

同じ係りの人は…。


「 五十嵐先輩、誘導係だよ 」


頭が真っ白になったんだ。

先輩が同じ係。


どうすればいい?


「 行って来な。好きな人としてじゃなく、
  係の事を聞きに、先輩として。 」

香奈の言葉を聞いて思った。

今は先輩を好きな人としてじゃなくて

先輩、ただそれだけとしてみよう。


あたしはうん、と頷き、

先輩の元へ走った。




47 :KIKYO:10/07(日) 16:43:27 HOST:softbank219210242013.bbtec.net
新作…だよね??

あげあげっ↑

48 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 18:43:07 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>47 KIKYO

そうだよ♪
あげあリがとう!



49 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 18:48:06 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


3年の校舎。

入るのは久しぶりだ。


迷わず先輩を探す。

「 えっと…。 」

先輩の教室。


ふぅ、と深呼吸をして

教室を控えめに覗いてみる。



…先輩が居た。

窓側の席で、

うつぶせになって寝ている。


まだ朝。

眠いんだね…。


「 せんぱ 」

先輩、と言おうとした途端、

1時限目始まりの鐘が鳴った。


本当、

タイミング悪い。



50 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 18:51:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

でもいつも1時限目はサボるから…。

あたしは屋上に行って

先輩を待つ事にした。



…ガチャ

と、背後で扉が開く音。

カン、カン…と、

屋根の音。


あたしの隣に座ったのは、

もちろん先輩。


「 今日早いじゃん 」

「 …はい 」


「 高橋紗江〜。 」

「 何ですか? 」

「 俺彼女と上手くいくみたい 」


…ダメ。

ダメだ。

あたしはもう、

先輩を好きじゃない…。


だからただの、

相談相手になるんだ。


「 良かったじゃないですか! 」

上手く、言えたかな。


「 おう。お前のお陰。 」

「 いえ…。 」


それから沈黙が続いた。




51 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 18:54:50 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

9月の少し寒い風が

先輩とあたしの間を

すり抜けていく。


横目で先輩を見る。


今日は何だか、

先輩は生き生きしてる。


きっと、彼女と

上手くいっているからだよね。


「 先輩 」

「 ん? 」

「 体育祭、誘導係ですか? 」

「 あぁ…。 」


「 私もなんです、昨日打ち合わせ行ってなくて…
  どんな事するか分かりますか? 」

「 あ、そういえば俺とお前…。
  全部仕事一緒だから。 」


先輩と?

全部一緒?


それだけでも、

心が何だか複雑な顔をした。


どうすればいい?



52 :○*夕月*●:10/07(日) 19:41:52 HOST:ZK217059.ppp.dion.ne.jp
紗江ちぁんの気持ちがょくゎヵるし
複雑な気持ちも深く書かれてぃてぃぃと思います♬
ぁげw

53 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 19:55:05 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>52

評価?とあげ、
ありがとうございました!



54 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 20:04:20 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 だから当日は、俺とずっと一緒に居ればいい 」


“俺とずっと一緒に”

その言葉に、

過剰反応するあたし。


何やってるんだろう、

あたし。


もうあたしは先輩の事

好きじゃないのに。


「 高橋紗江? 」

「 あ、ごめんなさい… 」 

「 そういうことだから。 」


そう言って先輩は

いつものように

眠りについた。




55 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 20:08:13 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


目を開けると、

真っ青な空が見えた。


ここは…?

辺りを見回すと、


隣に先輩、

屋上。

ここは屋上の屋根の上。


あ、あたし

寝ちゃったんだ。


急いで携帯を開け、

時間を確認する。


丁度、

2時間目が終わった所だ。


行かなきゃ。

2時間も寝ていたらしい。


「 先輩、あたし帰りま… 」

先輩を見た。

先輩の寝顔を見た。


…格好良かった。

すごく。


ゆっくりな風に靡く先輩の髪。

繊細な肌。

形の良い顔。


こんな先輩に

恋してたんだ、あたし。


少しだけ、

後悔と…好奇心が生まれた。




56 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 20:11:24 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 先輩寝てるし…良いよね? 」


辺りを見回す。

…誰も居ない。


チュッと触れる位の

軽いキスをした。


「 じゃあ、先輩、帰ります 」

寝ている先輩に小声で話しかけ、

あたしは屋根の上を

歩き出そうとした。



強く足を掴まれた。

…先輩に。


「 待てよ 」

先輩は言った。


もしかして、

起きてた…?


「 先輩…起きてました? 」

「 っていうか俺いっつも寝てないけど 」


それを聞いた途端、

顔が真っ赤になった。


「 じ、じゃあ… 」

さっきのも分かってた?


「 何でキスした? 」

先輩の強い眼差し。


何て言えばいいのかな?



57 :那津:10/07(日) 20:15:06 HOST:so5.cty-net.ne.jp
もしかしてコメントしてもらったでしょうか?
違ったら本当にすいません(PД`q。)
実は隠れファンでした(*/∇\*)
アゲです+(*´艸`)

58 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 20:24:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 な、何でもないです… 」

つい、小さくなるあたし。


「 何も無いのにキスする訳ないだろ? 」


確かに。

でもこういう時、

何て言えばいいのか分かんない。


「 とりあえず、座れ 」

先輩は、

あたしを楽な格好にさせてくれた。


「 …で、何で? 」

先輩は続ける。


「 先輩に彼女が居る事は知ってます… 」

「 …うん 」


言うしかないね、

先輩はどう思うかな?


「 それでも先輩が好きでした… 」

「 でした…? 」

「 色々悩みました。でも昨日…
  同じクラスの人に告白されて…。 」

「 うん 」


「 叶わない恋よりも、叶う恋を選んだ方が
  こんなに悩まなくても良いのかなって…。 」


何かね、先輩。

今までの辛い事を思い出すと

涙が出てきて…。


気づけば、

視界は涙で見えなくなっていた。




59 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 20:27:03 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


泣きじゃくるあたしを見て、

先輩はあたしを抱きしめた。


「 先輩…?彼女が見たら怒りますよ… 」

強がっているって思われても良い。


「 俺のせいで苦しませてごめん。 」

先輩が謝った。


先輩のせいじゃないのに。


「 先輩のせいじゃないです、あたしが悪いんです… 」

「 高橋紗江じゃないよ。本当にごめん 」


抱きしめるのを離さない先輩。


ねぇ先輩。

これ以上優しくされると

前以上に先輩を、

好きになってしまうから


もう、離して。



60 :(xFy/V8wehE):10/07(日) 23:10:54 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげときます



61 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 10:33:50 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

「 先輩… 」

「 ん? 」

「 離して下さい 」


言えた。

この言葉を言わないと、

あたしは先輩にまた溺れてしまうから。


「 …嫌だ 」

「 え? 」

「 俺の彼女にする事は出来ないけど、
  こうする事なら幾らでも出来るから…。 」


弱弱しい声で先輩は言った。

これも、

先輩なりの優しい行動なのかな…。


でもね、

先輩…。


あたしは「彼女にする事が出来ない」って

思ってしまうと、

もう…。

涙が止まらないんだ。



62 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 10:40:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


更に泣き出したあたしを見て、

先輩は困った顔をした。


これ以上、

先輩に優しくされると

先輩に迷惑が掛かるから…。


「 先輩、行きます。離して下さい… 」


自分から引き離すしか、

方法は無いんだ。

先輩は優しいから。


「 ……分かった 」

泣いているあたしを見て言って、

静かに腕を離した。


「 じゃあ行きますね… 」

立ち上がろうとした。


「 待てよ 」

また何かされるの…?


「 最後に言っておく。本当にごめん。 」

また弱弱しい声で謝った。


「 先輩が悪いんじゃないんです… 」

「 でも、 」


先輩は話を切り替えた。

「 好きになってくれてありがとう 」

先輩は笑った。


その言葉を聞けば、

少しは心が安心した。


「 ごめんって言って後味悪いより、
  ありがとうって言って笑顔で帰って欲しいから 」


…最後の最後まで、

先輩はあたしに対して

本当に優しかった。



63 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 13:24:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげます



64 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 13:33:59 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---

あたしは精一杯笑って、

屋上を後にした。


ねぇ先輩。

あたしはこの時、

上手く笑えてた?


携帯を開くと、

あと2分で3時限目開始。


2時間をさぼったから

今度こそ授業に出ないと危ない。


まだざわつく教室に、

あたしは入った。


「 紗江、お帰り 」

香奈が言った途端、

章を冷やかしていたみんなが

あたしの方を見た。


章が言った。

「 お帰り。 」

と。


その瞬間、

クラスのみんながまた

冷やかし出した。


良いんだよね。

あたしは、

章の胸に飛び込んで

正解だよね…?


心の中で先輩に

問いかけた。



65 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 13:38:13 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 始めるぞ! 」

先生が入って来て、授業が始まる。


「 礼、着席 」

席に座った途端、

さっきまでのやり取りが頭に浮かんできて…。


あたしは静かに泣いた。

何でなんだろう?

さっきあれほど泣いたのに。


「 高橋? 」

先生が気づいて、

「 保健室行って休んで来い 」

そう言ってくれた。


教室はざわつく。

「 静かに。授業続けるぞ。 」

先生の声を聞きながら、

あたしは教室から出た。


何で今日は

こんなに泣くんだろう。


先輩を諦めたはずなのに。

何で?




66 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 13:44:01 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

見てくれている人居たら
コメント下さい、
励みになります…。



67 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 15:40:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---


トボトボと保健室までの道を行く。

途中で、

授業中なのにさぼっている人達と

すれ違う。


泣いているあたしを見ては

色々言っていた。


どうでもいい。


今、物凄く

誰かに抱きしめて貰いたくて

物凄く心細い。


そんな事を思いながら

保健室の前に来た。


「 失礼します 」

静かに言い、扉を開ける。


「 どうぞ、どうし…!? 」

保健の先生は驚いている。


無理ないよね、

泣いているんだから。


「 すいません、少し休ませて下さい… 」

「 いいのよ、ゆっくり休んでね 」


保健の先生の言葉に、

少しだけ救われる。


章。

来て欲しい。




68 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 15:44:39 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


白いカーテンに囲まれた

ベッドの上でうとうとしている。


眠い。

涼しい風が少しだけ入る。


「 紗江! 」

誰かがあたしの名を呼んで、

保健室に乱暴に入って来た。


「 ちょっと、新井君! 」

保健室の先生が叫ぶ。


章…?

むくっと起き上がり、

言う。


「 章? 」

するとカーテンが開き、

髪と息が乱れてる章が居た。


「 章、どうしたの? 」

凄く疲れてる。


「 お、お前が泣いてるから心配で来たに決まってんだろ 」

少し顔を赤らめて、

章は言った。


「 …ありがとう 」

「 大丈夫か? 」

「 うん 」


「 強がんなよ 」

それを聞いた瞬間、

あたしは章の胸で泣いた。



69 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 15:52:29 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 お前何があったんだよ 」

章が言った。


先輩の事、

言ったら章は怒るかな?


「 何でも無いよ 」

「 そっか 」

諦めてくれた。


「 お前さ…1人で色々抱え込むなよ。
  少しは相談しろよ…。
  付き合ってるんだし。 」

章を見る。

照れてる。


「 み、見んなよ…。 」

あっちを向いた。


「 あははっ… 」

あたしは笑った。



章が居てくれたから

あたしは笑う事が出来たんだ。




70 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 15:57:20 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


…月日は経ち。

体育祭当日。


「 紗江?体育祭でしょ! 」

お母さんに起こされ、

嫌々ながらも起きる。


「 行って来ます 」

そう言って、

家を出た。


学校に着くと、

みんな忙しそうにしていた。


「 誘導係集合して下さい! 」

どこかでそんな声がした。


声がした方を見ると、

誘導係の人らしき人達が集まっていて、

その中に

先輩もいた。


「 高橋紗江、こっち! 」

先輩は叫んだ。


今日1日、

ただの先輩として

接していくんだ。


好き、という恋愛感情を捨てて。



71 :珊瑚:10/08(月) 20:36:08 HOST:FLH1Aen033.hyg.mesh.ad.jp
初めまして!!!
初めから読ませて頂きましたww
紗江ちゃん....切ないです....泣
これからも時々、お邪魔させて頂きますね!!!
応援してますw頑張って下さい!!!

72 :(xFy/V8wehE):10/08(月) 21:48:59 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>71

すっごく励みになる言葉、
感激です(`・3・)♪
いつでもお越し下さいねっ!
お待ちしています〜



73 :(p。・3-。):10/08(月) 22:05:02 HOST:ser356623008033705
読んでますからっつム★
楽しいですねえ〜いいヒ
章かっこいいですねぇ
惚れますよっつ
でも先輩もいいな☆

74 :那津:10/09(火) 18:44:19 HOST:so5.cty-net.ne.jp
あげです(b'v`$)
更新頑張ってくださいッ(´∀`∩


75 :(xFy/V8wehE):10/09(火) 18:55:15 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>73

あリがとうございます!
章と先輩は格好良くしますよ★笑
またコメントお願いしますね♪


>>74

またまたあリがとうございます!
励みになリます〜



76 :(xFy/V8wehE):10/09(火) 18:57:03 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---


「 すいません… 」

遅れたあたしは、

先輩と先生に謝った。


「 気をつけろ〜 」

先生はそう言い、


「 まあ俺と一緒だから俺と居ればいいんだから 」

先輩はそう言った。


先生は何やら

今日の日程を話している。


真剣に聞く先輩と

ただボーッとしているあたし。



そよ風が吹く。

騒がしい会場。


今日此処で、

どんな事があるんだろう?




77 :(xFy/V8wehE):10/09(火) 19:01:28 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 …では以上、今日1日頑張ろうな! 」

先生が言った。


「 よし。じゃあ早速行こうか 」

先輩に言われた。


「 はい 」

テントの下に入る。

9月の涼しい風が入る。


「 最初の競技の誘導だから。 」

「 …はい 」


先輩がせっせと仕事をする。

その姿に見入る。


…格好良い。

ただそれだけしか言えない。


いつ見ても格好良い先輩。

そういえば、

先輩と普通に話してた。


先輩はいつでも

優しいんだね。



78 :(xFy/V8wehE):10/11(木) 17:46:06 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげておきます


79 :(xFy/V8wehE):10/11(木) 17:52:15 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---


「 この競技の参加者はこちらに並んで下さい! 」

声を張り上げて、

五十嵐先輩はみんなを並ばせる。


そんな姿が格好良くて、

何だか惚れ惚れしている自分が居る。


「 おい、ちゃんと仕事しろ〜 」

先輩はあたしに言う。


「 すいませんっ…! 」

そう言ってあたしは言うものの、

恥ずかしくて大きな声が出ない。


「 恥ずかしいとか思ってないよな? 」

先輩は意地悪く言う。


「 っ… 」

言葉に詰まるあたし。


「 ったく仕方ねぇな…。俺が言うから 」

そう言ってくれた先輩に、

とっても申し訳なくて下を向いた。


「 気にすんなよ?
  俺最後の体育祭だからちゃんとやりたいだけだし。 」

先輩はそう言って、

誘導係の仕事をまた始めた。


先輩は優しすぎる。

どうしてそんなに優しいんだろ…。



80 :(xFy/V8wehE):10/11(木) 17:59:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


お昼休み。

「 同じ係りの者と一緒に食事だ! 」

そう言った先生を少しだけ恨む。


「 中庭で食べるか 」

係りの者に配られた弁当を片手に、

先輩は言った。


9月らしい涼しい風、

靡く木々。


あたしの横に、

先輩は居る。


無言で食べ続ける先輩とあたし。

何を話して良いのか分からなくて。


「 高橋紗江 」

静かに先輩が呼んだ。


次の瞬間、

「 はーやーとっ! 」

誰かが誰かを呼んだ。


「 真樹… 」

先輩が言った。


真樹?

誰…?

顔を向けると、

この前先輩と幸せそうに

お弁当を食べていたあの人だった。


という事は…彼女?



81 :(xFy/V8wehE):10/11(木) 18:04:10 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


ちょっと待って…。

先輩の事をこの人は、

「 はやと 」

確かにこう呼んだ。


はやと。

それが先輩の名前?


名前すら知らなかったんだ。

仮にも、前好きだった人の。

何だか情けなくなった。


「 誰…?この子。 」

真樹、と呼ばれた人は言った。


「 あぁ、俺の後輩。係りが一緒で。 」

先輩が言った。


「 高橋紗江です。 」

軽く自己紹介した。


「 あ、私は井田真樹。可愛い子だね! 」

確かに学校指定ジャージに、

井田、と書かれていた。


しかも可愛いと言われ少しだけ

顔が真っ赤になるあたし。


「 どうしたんだよ?真樹 」

先輩が言う。


「 はやとの事探しに来たんだよ? 」

少し首を傾げて言った。


「 そっか。あ、高橋紗江、もうそろそろ時間。 」

中庭の時計を見ると危ない時間。


「 もう?じゃあ私も行くね!
  頑張ってね、はやと、紗江ちゃん 」

そう言って井田先輩は去って行った。


井田先輩、いい人だな…。


82 ::10/11(木) 19:23:05 HOST:p4081-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp


  初めまして♪
 亮(女)ですww 初めッから読みました^^

   アゲまくっちゃいますよ↑↑
  これからもドンドンアゲしまくっちゃっていいですか? ←ぇ、

  それぢゃ、頑張ってくださいww
    後、よかったらウチの小説もよんで、感想など下さい(^□^)ノシ

83 :(xFy/V8wehE):10/11(木) 22:15:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>82

初めまして!
最初男の方かと思いました…(汗)
すみません(ノへノ)

どんどんあげまくっちゃって下さい♪
こちらにとって大歓迎です^^

応援ありがとうございました。
良ければ亮さんの小説のタイトル、
教えては頂けませんか?



84 :(xFy/V8wehE):10/12(金) 22:20:46 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげます、
見てくれてる方居たら
コメント下さいね^^



85 ::10/13(土) 14:22:45 HOST:p4081-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp

   おとぎの国物語

  って言うんですけど・・・全然ダメダメで・・・;;
何処を良くしたらいいかなど、教えてくださいww



86 ::10/13(土) 15:51:24 HOST:p4081-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp

 >>85のつけたし・・・;;
  あの風のように。
 ってのも書いてます!! 其方の方も、感想ヨロですww

87 :すいか:10/13(土) 17:11:56 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
初めまして。                     この、お話しめちゃ02感動しますね(pq´・д・涙)
ちなみに、私は「秘密の片思い」を書いています!
よかったら、コメントよろしくお願いします★


あげ↑

88 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 18:36:13 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>85>>86

2作品書いていらっしゃるんですね!
素晴らしいです。
空いた時間を見つけて
拝見させて頂きます(`・3・)♪


>>87

初めまして!
感動すると言って頂けて
嬉しい限りです。
空いた時間を見つけて
拝見させて頂きます!

あげありがとうございました。



89 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 18:40:17 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

---

先輩は空のお弁当を片手に

時間を見ながら歩いてる。


その後ろを着いていくあたし。


「 高橋紗江、俺弁当捨ててくる。貸して 」

少しだけ残したあたしのお弁当。

捨ててきてくれる、

優しい先輩。


「 ありがとうございます… 」

そっと大きな手の先輩に渡す。


「 此処動くなよ! 」

そう言って笑った先輩は、

人で賑わう校舎と校舎の間に

消えていった。



90 :米沢牛:10/13(土) 19:02:15 HOST:05001018052108_va.ezweb.ne.jp
優さま、


だんだんと、
目が離せない展開になって来ましたね!


話の続き楽しみにしてます!




91 :すいか:10/13(土) 19:07:54 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
いやホントに感動しますよ!

更新してますね★
またまた続きが、気になります♪
時間があれば私の小説も見てください。


92 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 19:27:26 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>90

ありがとうございます!
頑張ります!


>>91

拝見させて頂きます!



93 :すいか:10/13(土) 19:36:52 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
きましたよ★
ホントにこのお話しは感動します(pq´・д・涙)

94 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 19:53:16 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>93

ありがとうございます!
感激です。

---


「 高橋紗江! 」

あたしの名前を呼んで、

先輩は戻って来た。


手には勿論、

お弁当は無い。


「 ありがとうございました。 」

「 良いんだ、ゴミ捨て場近いし! 」

…知ってるよ、先輩。

ゴミ捨て場が遠い事。


「 … 」

あたしが黙っていると、

先輩が言った。


「 大丈夫か? 」

少しでも気にかけてくれる

先輩が優しくて。


ごめんなさい、先輩。

大好きだった先輩を

もう一度好きになってしまいそうで

今、

先輩の顔をまともに見れない。




95 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 19:56:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 おーい 」

下を向いているあたしに

先輩は下から覗き込んだ。


ねぇ先輩。

今あたしを

見ないでよ。


名前も知らない、

先輩の優しさに溺れる、

彼女に嫉妬する、

ねぇ、

こんな惨めな事ある?


馬鹿みたい。

あたし、馬鹿だ…。


ごめんね先輩。

あたしは先輩を

嫌いにならないといけないんだ。


彼女が居るから。

その彼女がしかも、

優しくて美人で、

先輩と釣り合う彼女。


あたしじゃ相手にならないよ。

どうしたらいい?


惨めで惨めで

もう…

走り出すしかない。



96 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 19:59:44 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


あたしは

下を向いたまま走り出した。


先輩、

追いかけて来ないでね。


追いかけたら又、

先輩に溺れてしまうから。


向かう先は1つ。

章の居る場所。


クラスごとに座る応援席で

章は友達と話していた。


「 章…っ… 」

息が切れながらも、

章を呼ぶ。


「 紗江!? 」

驚いて近づいて来る章。

章と話していた友達が冷やかす。


「 どうしたんだよ…? 」

優しい言葉をくれて、

人の目を気にせずに、

抱きしめてくれる章。


先輩みたいに優しいね。


でもね、

先輩と章を比べる、

先輩がダメなら章の所に行く、


…自分が憎い。



97 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 20:05:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 ちょっとあっちに行こう 」

手を引いてあたしを

人目につかない所に連れて行く章。


「 どうした?大丈夫か? 」

章が言う。


「 …ごめん 」

今だけ抱きつかせて。

今は複雑な想いだけどね、

いつか絶対に先輩を諦めて

章に真っ直ぐになるから。


そう思って章に抱きついた。


「 いつまでもこうしてる 」

章が言った。


少しだけ

温かい章の温もりが

あたしを安心させた。


「 新井ー! 」

どこかで章を呼ぶ声。


「 ったく新井は係りをさぼって…。 」

先生のぼやく声まで聞こえてくる。


「 章、行かなくていいの? 」

あたしが聞くと、


「 紗江が辛いなら、傍に居たい。
  例えそれが俺じゃなくても…な。 」

その言葉に、

あたしは泣いた。




98 :すいか:10/13(土) 20:08:48 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
わーん(pq´・д・涙)
私涙もろいから、泣いちゃいました(笑


99 :(xFy/V8wehE):10/13(土) 20:12:14 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>98

ありがとうございます、
泣いちゃいましたか!
どんどん泣いて下さい…(笑)



100 :すいか:10/13(土) 20:29:57 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
どんどん泣きます(笑)
あと、タメでいいですよ★

101 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 12:49:52 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>100

100レス目おめでとうです、
タメで良いんですか?←

じゃ、タメで〜♪



102 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 12:54:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

章、ありがとう。

先輩に会えない時に

やっぱり傍に居てくれるのは

章しか居なくて。


ごめん、

悪いよね、

ダメだよね、

章に甘えてばっかりで…。


「 ごめん、係りの方行って… 」

「 え?いいよ… 」

「 甘えてばっかじゃ悪いもん 」

「 でも… 」

優しい章は

いつもあたしを甘えさせる。


本当に先輩に似てるから。

あたしは章をいつか

傷つけてしまいそうな気がした。


「 行って。あたしは大丈夫。ありがと…。 」

あたしが言うと、

章が言った。


「 分かった。でも無理するなよ? 」

「 大丈夫だよ。章も頑張ってね 」

静かに章は頷いて行った。




103 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 12:56:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


人が少ないこの場所に、

1人佇むあたし。


あっちの方では、

カップルがイチャイチャしてる。


章…。

先輩…。


あたしはどっちをも

取らなかったら、

どっちも傷つけてしまうんだよね。


でも、

先輩を諦めなくちゃいけないんだ…。


「 どうしたの? 」

急に、背後から誰かに言われた。


後ろを振り向くと、

井田先輩がいた。




104 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 16:52:54 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

「 先輩! 」


「 元気無いね? 」

先輩には女の勘があるのかな、

あたしの気持ちをすぐに

読み取った。


「 分かります? 」

「 何となくだけどね 」

井田先輩は笑った。


「 そうですか 」

「 何かあったの? 」

井田先輩は直球に聞く。


「 あの〜… 」

あたしはここで聞いてみてもいいのかな。


「 何々? 」

「 もし先輩が、1人の付き合ってる人と
  前に好きだった人とで…。
  前に好きだった人は叶わなくて、
  付き合ってる人は物凄く優しかったら
  先輩はどっちを選びますか? 」


井田先輩は、

少し考えた顔をしてから言った。



105 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 16:56:51 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

「 私だったら、
  本当に好きな人を選ぶかな。

  付き合ってる人は物凄く
  優しいんだろうけど、
 
  私は自分の心に嘘をついて
  恋愛をしたくない。

  自分が本当に好きな人を
  追い求めるからこそ
  恋愛っていう物なんじゃないのかな。 」


先輩は大人。


あたしみたいに、

どうしようって迷ってばかりじゃない。


「 …って私は思うよ。 」

先輩の考えに

凄く感動した。


あたしもいつか

こんな人になれるといいなって…


強く思った。




106 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 17:00:16 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 そうですか。 」

あたしはそう、

ぶっきら棒に言うしか無くて。


「 紗江ちゃんはそんな恋してるの? 」

「 …はい 」


「 頑張ってね 」

「 はい… 」


じゃ、と言って井田先輩は去って行った。


今の“頑張ってね”は

どういう意味の“頑張ってね”

何だろう?


あたし…。

井田先輩にバレちゃったのかな。


五十嵐先輩が好きな事。



107 :すいか:10/14(日) 17:13:36 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
更新してるぅ☆

じゃあ私も、ためでいいですか?


108 :(p。・3-。):10/14(日) 17:20:14 HOST:ser356623008033705
おもしろい〜っ★

109 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 20:21:02 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>107

更新してるよ、
全然OKだよ♪


>>108

ありがとうございます!♪



110 :(xFy/V8wehE):10/14(日) 20:23:47 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


---


でも先輩は、

もしあたしが五十嵐先輩を好きって事が

分かったなら

何で「頑張ってね」なんて

言ったんだろう?



…あたしは先輩を…

諦めた方が良いのかな。


諦めないで、井田先輩が言ったように

自分の心に嘘をつかない方が

良いのかな。


ほら、

また迷う。

こんな自分の性格が嫌い。


どうすればこの

複雑な気持ちからスッと

抜け出せるんだろう。




111 :すいか:10/14(日) 20:56:19 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
じゃあ私も、タメにするね☆

あげ↑

112 :まりえ:10/14(日) 21:10:00 HOST:58-188-84-132.eonet.ne.jp
あげぇ↑↑
ちょー切ない恋物語・・・
はじめましてぇ(^^
まりえと申します★
私も切ないラブ・ストーリーを書いています。
『君と私』と言うのですが・・・
一度見てみて下さい!!
お互い頑張りましょう(^^
アゲぇ↑↑(●^∀^●)人(○^∀^○)

113 :すいか:10/15(月) 12:18:20 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげあげ↑

114 ::10/15(月) 18:44:12 HOST:p6246-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp

  アゲアゲ((号泣
 いやぁ・・・なける:::・・・。
   でも、井田先輩、分かってるなら無茶苦茶酷い!((驚愕

   ぢゃ、頑張ってっちょww (^□^)ノシ

115 :(xFy/V8wehE):10/15(月) 18:49:39 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>111

全然OK、
あげありがとう!


>>112

はじめまして!
時間を見つけて見に行かせて貰います!
頑張りましょうね♪
あげありがとうございます!


>>113

あげありがとう★


>>114

泣けるって言ってくれてありがとう!
憎いな〜…

あげありがとう!




116 :(xFy/V8wehE):10/15(月) 18:50:48 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


<*お知らせ*>

無事、前作の
「-お前にもう一度逢いたくて-」が
保管庫の方に入りました!

読みたいという方は、保管庫の方に
同じく一般小説にありますので
是非、読んで下さい!



117 :すいか:10/15(月) 18:54:14 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
おめでとぉ↑
あの話しめちゃ02よかったもん(涙

118 :(xFy/V8wehE):10/15(月) 20:37:21 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>117

ありがとう!
嬉しいな〜


明日以降更新します、



119 :すいか:10/15(月) 20:56:40 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
待ってます↑


120 :すいか:10/16(火) 17:01:03 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげ↑

121 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 18:18:21 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>119
>>120

いつもありがとう!




122 :すいか:10/16(火) 18:21:22 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
いえいえ☆
まぢで思ってることだし↑

123 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 18:29:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>122

ありがとうね〜
嬉しいな!

---


また1人になった。


ねぇ先輩。

今あたしを探してる?


そう思った時、


「 高橋紗江ー! 」

どこからか、

フルネームであたしを呼ぶ声がした。


「 あ、いた! 」

息を切らして居る先輩。


ねぇ、

突然去ったあたしを見て

先輩はどう思ったかな?


「 心配させんな… 」

心配してくれてたの?


「 すいません… 」

「 とりあえず、係り戻るぞ 」

しっかりとあたしの手を握った。


今のこの状況を、

井田先輩が見たらどう思うかな?



─あたしは知らなかった。

井田先輩が見ていた事を。



124 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 18:32:29 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 先輩っ… 」

手を離して下さい、

そう言おうとした途端、

先輩は言った。


「 係りやるぞーっ! 」

元気良く言い、

あたしに満面の笑みを向けた。


先輩はズルい。

いつもあたしをドキドキさせる。


こんなあたしでも

先輩を好きでいたい、

そう思いたい…。


だけど…。



『 本当に好きな人 』

井田先輩の言葉が、

頭の中に過ぎる。



本当に好きな人。

章?

五十嵐先輩?



それが分からないから

悩んでる。



125 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 18:34:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 高橋紗江? 」

何事も無かったような顔で

見つめる先輩。


本当、ズルいね。


「 おい、これ持って…あ! 」

重い荷物をあたしに持たせようとした先輩。

きっと紛らわせようとした為。


でも。


手が滑って上手く取れなくて、

先輩とあたしは一緒に荷物を持ったんだ。


そのとき。

「 あ…。 」

先輩とあたしは手を繋いだ。


しかも、

恋人繋ぎ。




126 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 18:35:43 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 あ、ごめん! 」

顔をほのかに赤く染めて、

五十嵐先輩は手を離した。


井田先輩とはまだ、

恋人繋ぎしてないのかな。


ねぇ、

先輩…?


聞こえないだろうけど言う。


今知ってしまったんだ。


あたしね…。





先輩が好き。


127 :すいか:10/16(火) 18:42:10 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
わーーいっぱい更新してるぅ☆

すごい!

128 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 20:28:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>127

頑張った!



129 :柚音+。:10/16(火) 20:54:28 HOST:p5173-ipad67marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

すごく胸がきゅんっとなるお話ですね…
紗江ちゃんの想いが伝わってきますw(´`*)

主さん更新頑張ってください*.
たぶんまた…こめに来ると思いますw

あげます-+`



130 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 21:41:19 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>129

ありがとうございます、
そう言って貰えるととっても
励みになってもっと書こうって思います!

是非また来て下さい!
待ってます★

あげありがとうございます〜



131 :(xFy/V8wehE):10/16(火) 21:41:56 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


<*お知らせ*>

明日大会なので今日はもう更新出来ません、
また明日以降更新します!



132 :リト:10/17(水) 08:06:10 HOST:p2181-ipbfp602kyoto.kyoto.ocn.ne.jp


優様お久しぶりです〜

この間は私の小説を見にきてくれて
ありがとうございました!!


とても続きが気になる内容ですね☆

あげ!!!!




133 :華恋:10/17(水) 14:41:18 HOST:p011.net059086004.tnc.ne.jp
こんにちは華恋です。
あたしこのお話大好きです(隠れファンナノヨ)
あたしも小説作ったんでみに来てくださいなまえは

トライアングルLOVE         です

134 :(xFy/V8wehE):10/17(水) 18:42:33 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>132

お久しぶりです〜

いえいえ、
とっても面白そうだったので♪

そう言ってもらえて嬉しいです!

あげありがとうございます*


>>133

隠れファンとか…嬉しすぎます!♪

トライアングルLOVEですね!
時間が空いたとき見に行きます♪



135 :(xFy/V8wehE):10/17(水) 18:47:58 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

<*お知らせ*>

明日も試合の為、
今日、明日と更新出来ません。

ごめんなさい。

明日以降また更新します。



136 :すいか:10/17(水) 18:49:28 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
試合がんばってね☆



137 :すいか:10/19(金) 17:20:52 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげ↑

138 :(xFy/V8wehE):10/19(金) 22:24:05 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>136
>>137

ありがとう!



139 :(xFy/V8wehE):10/19(金) 22:27:05 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

「 ごめん! 」

とっさに先輩は

あたしと繋いだ手を

離した。


それが少し寂しかった。


「 五十嵐、高橋! 」

先生の声で2人同時に振り返る。


「 その荷物2人で倉庫まで運んでくれないか?
  そしたら少し休憩でもいいぞ! 」

先生が言った。


「 分かりました 」

先輩は言った。


「 高橋紗江、そっち持って 」

荷物の片方を指差した。


「 はい… 」

あたしはそう返事をして持った。




140 :すいか:10/19(金) 22:29:04 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげ↑↑

141 :(xFy/V8wehE):10/19(金) 22:31:10 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 せーの 」

先輩の合図で持ち上げる。

中には誘導係で使う物が入っているから

結構重い。


「 先生、行ってきます 」

「 お、頼むぞ〜 」


先輩は少しも重たそうな顔をしないで

あたしと箱を挟んで歩いている。


ねえ先輩。

あたし、先輩が好き。


先輩は井田先輩だけかもしれないけど

あたしは先輩が好きだよ。


そう思っていると、先輩が言った。


「 高橋紗江、一回降ろして 」

箱を降ろした。


「 …? 」

「 此処からは俺だけで持つから。
  此処からは先生にもバレないしな。 」

確かに此処から先生は見えない。


「 ほら、離して 」

あたしは素直に離してしまった。


「 良い子。 」

先輩はそう言って1人、

先を歩いていった。



142 :(xFy/V8wehE):10/20(土) 10:01:26 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

でも先輩にだけ

あんな重い物を…。


あたしは追いかけた。


「 先輩! 」

「 何?あそこで待ってていいよ。 」


「 …重いから…持ちます 」

「 いいって 」


これも先輩の優しさ?


「 持ちますって。 」

「 いい 」


「 持ちます! 」

「 … 」


先輩が黙り込んだ。

「 先輩? 」


「 いい加減俺に付きまとうのはやめてくれ。
  俺、真樹と今ケンカしてんだ。 」


先輩、何も言わなかったよね?

今日、ずっと先輩はあたしといたのに。


いつケンカしたの?


それだけが頭の中で廻っていた。



143 :(xFy/V8wehE):10/20(土) 10:04:21 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 だからいい。お前はテント戻ってろ 」

先輩はそう言って

倉庫の方にまた歩いて行った。


先輩の肩は、

少しだけ震えていたよ。


本当は優しい先輩。

あたしを突き放す為に?



あたしはテントに向かって歩いて行った。



「 紗江ちゃん。 」

陰から出てきた井田先輩。


あたしは驚いて退いてしまった。


「 驚かせてごめんね。 」

「 …あ、大丈夫です。 」



「 聞いた?喧嘩している事。 」

「 聞きました。 」


「 そう…。 」

何だかあたしのせいのような気がしてきた。


あたしが先輩に

付きまとったりしていたから…。




144 :華恋:10/20(土) 13:37:08 HOST:p211.net059086003.tnc.ne.jp
あげえ

145 :華恋:10/20(土) 18:33:17 HOST:p211.net059086003.tnc.ne.jp
この話すごいうまいですね。

♡*゚¨゚゚・*:.㋔♥*♥㋡♥*♥㋕♥*♥㋹・*:..。♡です。

146 :(xFy/V8wehE):10/20(土) 22:37:03 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>144
>>145

上手いと言って頂けて凄く嬉しいです!
あげありがとうございました!



147 :あずさ:10/20(土) 23:17:58 HOST:05004013601711_mf.ezweb.ne.jp
この小説泣けますね(T□T)切ないカンジがいぃですっ☆
ハマっちゃいましたぁ↑↑目がはなせません(´v`*)また来るんで頑張って下サィ♪

148 ::10/21(日) 11:32:26 HOST:p17131-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp

 超スーパーウルトラ アゲ!!! 
  
  ↑なんぢゃそりゃ。



149 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 14:55:32 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>147

是非また来て下さい(^3^)
お待ちしています〜


>>148

おお!
そんな素晴らしいあげをありがとうございます!(笑)



150 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 14:58:49 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 何か…すいません。 」

「 どうして紗江ちゃんが謝るの? 」


「 あたしが付きまとったりしていたから…
  喧嘩したんじゃないんですか? 」

「 …違うの。紗江ちゃんのせいじゃないんだよ。 」


体育祭の間だというのに、

井田先輩とあたしは話をしている。


先輩はまだ倉庫から戻って来ない。

きっと先輩は井田先輩と仲直り

したいんだよね。


井田先輩の話によると、

最近先輩はおかしいらしい。


「 …どうしてですか? 」

「 分からないの。
  一緒に帰る時も変なの。 」


「 例えば? 」

「 話し掛けても上の空だったり… 」


井田先輩も井田先輩なりに

色々と悩みを抱えているんだ。


だって、そう。

井田先輩と五十嵐先輩。

2人は付き合っているんだから。




151 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 15:02:58 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 原因は何なんだろうね。 」

井田先輩は少し俯いた。


先輩は悩んでる。

あたしだ。

あたしのせいだ。


だけど…。

あたしだって先輩が好き。


ある意味井田先輩とあたしは

ライバルなんだ。


どうすればいいの?

ここでまた迷うあたしがいた。


「 高橋紗江!ごめんさっきは… 」

すると突然、

五十嵐先輩が戻って来た。

と同時に謝ってきた。


先輩が驚くのも無理は無い。

違う係の井田先輩が

何で誘導係の所に居るんだから。


「 何で真樹が? 」

「 居ちゃ駄目? 」


何だか、

五十嵐先輩と井田先輩の間には

あたしにしか見えない

バチバチと音を立てた稲妻が

繋がっているような気がした。


これは錯覚?



152 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:39:44 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 あの… 」

あたしは恐る恐る声を出した。


「 あ、ごめんね。何? 」

井田先輩が話しかけてくれた。


「 えっと…あの… 」

戸惑っていると、先輩が話し出した。


「 高橋紗江、係りやろ。 」

あたしの手を引き、

テントの中へと連れ戻す。


「 待ってよはやと。 」

井田先輩が静かに言った。


「 …何だよ 」

「 あのさ… 」


「 紗江ー! 」

井田先輩が話そうとした途端、

誰かがあたしを呼んだ。


いつも聞きなれた声。

そう、


「 香奈! 」

あたしは声の主、香奈の方を向いた。


香奈、いいタイミング。

先輩達の話をなんとなく聞きたくなかった。


「 あれ…?先輩と彼女じゃん… 」

「 香奈、あっち行こう! 」


香奈を連れ、

テントを離れたあたし。


あそこでは今

どんな会話がされてるんだろう。



153 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:43:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 いいの?紗江。 」

「 うん。 」

ごめんね香奈。


今だけは本当の話をする気になれない。

それを感じ取ってくれたのか

香奈は詳細を聞こうとしなかった。


「 紗江、ごめんね?お昼一緒に食べれなくて! 」

香奈が話を変えた。

「 大丈夫だよ 」


その後も香奈の話は続き、

あたしは適当に促すだけになっていた

かもしれない。


ごめん。

頭の中は井田先輩と先輩の事で

いっぱいで。



154 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:46:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


あたしは今とっても悪い事を

考えている。


テントの下で、

井田先輩と先輩が喧嘩をして

別れ話になって…。


そんな事が巡っている。

最低だ。

分かってはいるけれど

井田先輩に失礼だという事も

分かってはいるけれど


ごめんなさい。

あたしは今とっても

悪い人間になっています。




155 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:48:43 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 ねえ紗江。 」

真剣な顔で香奈が言う。


「 ん? 」

「 新井とはどうなの? 」


…章。

分かってる。


章の気持ちを無駄にしたくない。

こんなあたしでも

章のように想ってくれる人が居る。


それだけでも幸せなのに。

あたしは

この人を手放そうとしてる。


何て酷い人なんだろうね。

ごめんね章。


いつになるか分からない。

もしかしたらもうスグそこに

別れが見えているかもしれない。


章、あなたに

別れを告げます。




156 :紫帆:10/21(日) 16:51:40 HOST:softbank221030152048.bbtec.net
宣伝を見て来ました!
切ないですね・・・。
五十嵐先輩と井田先輩が何話してるのか気になります><

157 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:53:27 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 紗江! 」

グランドの端で香奈と話していたあたしに

章が近づいてきた。


…何も知らない章。

「 章。 」


「 俺係り終わった〜、かなりラッキー! 」

向ける笑顔。


「 良かったじゃん。お疲れ! 」

章の顔が見れない。


「 …紗江、どうした?元気無いじゃん。 」


隣に居るハズの香奈が居ない。

気を使ってくれたのかな。


「 紗江? 」

何も言わないあたしに話す章。


「 章…話があるの。 」

ごめんね。

ごめんね章。


「 分かった 」

章の後に続く。


章、もう分かっているんでしょう?

あたしが別れを告げる事を。


なのにあなたは平然としているから

少しだけ気を疑ってしまう。


それとも強がっているだけ?


ごめんね。



158 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 16:54:01 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>156

来てくれてありがとうございます!
気になりますか?
見てください!



159 :(xFy/V8wehE):10/21(日) 17:00:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


章の後について行って

ついた場所は体育館裏。


確か此処は章と出逢った場所。


「 此処でいっか〜 」

あくまでも平然。


「 で、話って何だ〜?
  別れ話ならきかねーぞ! 」

笑いながら言う。


冗談交じりか分からない。

でも、章、

あたしは今あなたのその言葉と

反対の言葉を言ってしまうんだ。


「 章… 」

愛してくれてありがとう。


「 何だ? 」

大切にしてくれてありがとう。


「 紗江? 」

優しくしてくれてありがとう。


「 お〜い? 」

あたしはあなたの愛に溺れていた、

甘えていたね。


「 …ごめん。別れよう。 」

長いセリフも思い浮かばなくて

結局はこの3文字しか見当たらなくて。


「 …まじでかよ… 」

章は何処かを見つめていた。


ごめん。

これしか浮かばない。


ごめん。

これ以上謝りきれない。


「 ごめん。 」

あたしはそれしか言えなくて。


「 …いいよ。うん…幸せになれよ。 」

いつまでも優しいね。


章が彼氏でよかった。

今本当にそう思う。


「 ごめん。章も… 」

“幸せになってね”

それを言う事が出来なくて、

申し訳ない気持ちでいっぱいで、


あたしは泣き崩れた。




160 :すいか:10/21(日) 19:10:27 HOST:softbank218116013059.bbtec.net
あげあげぇ↑

161 :(xFy/V8wehE):10/22(月) 17:23:04 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>160
ありがとう〜



162 :(xFy/V8wehE):10/22(月) 17:27:40 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 …謝りすぎ。いいよ、俺も幸せになるか! 」

あはは、と章は笑う。


「 ごめん 」

ただそれしか言えない。


「 だからいーって。じゃあな! 」

ヒラヒラと手を振り、

章はあたしの目の前から立ち去る。


あたしは優しい人に溺れ易い。

それが1つ分かった事だ。


今テントに戻れば

どんな事が起こるだろう。

2人は喧嘩しているかな…。


それはあたしのせいなのに

喧嘩していればいいと思ってしまう

あたしがいる。

やっぱりあたしは最低の人間だ。


すると、突然鐘が鳴った。

「 閉会式を行いますので生徒の皆さんはグランドに
  集合してください。
  繰り返します、閉会式を─… 」

教頭先生のアナウンス。

この声が今

悲しくあたしの耳に届く。


先輩。

今何していますか─?



163 :華恋:10/22(月) 17:58:01 HOST:p108.net059086002.tnc.ne.jp
上げ↑

164 :(xFy/V8wehE):10/22(月) 18:04:48 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>163
ありがとうございます!



165 ::10/22(月) 19:28:20 HOST:p17131-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp


   超・感・動!!!

 うるっと来ちゃいましたよ・・・((汗


    アゲですww これからも応援してます↑↑(^□^)p

166 :すいか:10/23(火) 12:43:05 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげ↑

167 :(xFy/V8wehE):10/23(火) 18:50:41 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>165
ありがとうございます〜!
これからも末永くお願いします♪


>>166
ありがとうっ!



168 :すいか:10/23(火) 18:53:14 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
全然いいよぉ☆


これからも、がんばってね↑



私のも、時間があったらみてね♪

169 :(xFy/V8wehE):10/24(水) 19:16:10 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>168
分かったよ♪



170 :(xFy/V8wehE):10/24(水) 19:19:00 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 あ〜いた! 」

そういう香奈と手を繋ぎ、

グランドへ戻る。


高校生になってまで手を繋ぐ友達が

いるだろう?


まあいいや…。


3年が並んでいる所を

なるべく見ないようにして歩く。


「 紗江急いで! 」

そう言う香奈に引っ張られ、

あたしは列に並んだ。




171 :(xFy/V8wehE):10/24(水) 19:21:37 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


校長の話が長い。

「 今日は暑い中お疲れ様でした。
  天気にも恵まれ最高の体育祭が─… 」


「 暑くない? 」

と後ろから声を掛けてくる

香奈の声を聞きながら、

あたしは見つけた。


随分先に、

3年が並んでいる列に

仲良く楽しそうに隣同士で笑う


五十嵐先輩と井田先輩を。



喧嘩はしてない。

それだけを悟った。


やっぱりあの2人は崩れない。


どこかでガッカリしている

自分がいた。



172 :あゆみ:10/24(水) 22:04:02 HOST:i121-112-76-185.s10.a027.ap.plala.or.jp
>>1-171

173 :(xFy/V8wehE):10/26(金) 21:42:15 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>172
ありがとうございます


最近更新していなくてすいませんっ
今日も更新出来ません…
明日以降更新します!



174 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 12:58:30 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 礼 」

司会の誰かがそう言い、

閉会式も無事終わった。


「 紗江… 」

香奈が心配そうにあたしを見つめる。


「 大丈夫。 」

あたしは章を見捨ててまでも

先輩を選んだ。


その覚悟は、

中途半端な思いじゃない。



「 高橋紗江! 」

「 はい! 」

急に五十嵐先輩に呼ばれる。


“じゃあね”

そう言って笑って井田先輩は去る。


「 何ですか…? 」

あたしが聞くと、


「 今まで通りにしよう。
  真樹とは普通にやっていくから。
  明日の1時間目、いつもの所で待ってるからな。 」

そう言い、

先輩は井田先輩の後を追って行った。


「 紗江、これから新しいスタートだと思えばいいじゃん! 」

香奈はあたしを

元気付けてくれる。


そうだよね。

これからまた、

新しい片思いが始まるんだ。


あたしは先輩の背中を

みつめていた。



175 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 13:01:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 ただいま 」

そう言って靴を玄関に投げ捨てる。


「 おかえり、体育祭どうだった? 」

そう言う母の明るい姿。


「 楽しかったよ、優勝は出来なかったけど 」

なんて他愛のない話をしながら、


「 ご飯できるからすぐおいでね 」

そういう母の元を去り、

自分の部屋へと向かう。



2階へ行く階段で、

父に会う。


「 紗江、帰ってたのか。おかえり。 」

「 ただいま。 」


たった1言だけの親子の会話。

これが普通、

そう思っていた。



176 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 15:42:02 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 は〜っ… 」

ドアを閉めて一直線にベットの上に

勢いよくダイブしたあたし。


最近溜め息しか出ていない気がする。


「 あたしはどうしたら先輩に
  振り向いてもらえるのかな… 」


悲しい恋。


叶わないと知ってるはずなのに


先輩にいつも溺れる。


馬鹿だな、あたし…。


「 紗江〜!ご飯! 」

下から母の呼ぶ声。


高校2年生のあたしの制服は

少しだけクシャクシャになっていて

その制服をすばやく脱ぎ、


ハンガーにかけた。


「 今行く! 」

何が起こるかも知らず。



177 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 15:45:28 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 いただきます 」

一家3人の団欒。


仕事で疲れた父が黙々と

食事を取って行く。


父の悪い癖。

早く食べ過ぎる。


「 ゴホッ… 」

むせた父の背中を母が撫でる。


いつもの光景。


「 トイレ行ってくる 」

体育祭でずっと行けなかったから

結構やばい。


「 お父さん大丈夫? 」

そういう母の声を横目に。




178 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 15:48:16 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


トイレのドアを閉める。

と、同時に。


「 紗江!紗江! 」

遠くの方で母が自分を呼ぶ声がする。


「 何お母さん… 」

仕方なくドアを開けると、

母が目の前にいる。


涙を流しながら。


「 お父さん!お父さんが! 」

スウェットを鷲掴みにして、

あたしを引っ張っていく母。


何事だろうとあたしは

ついつい急ぎ足になる。




リビングでは

苦しそうに胸を押さえる父の姿。


いてもたってもいられなくなって

声を出した。


「 お母さん救急車! 」

そう叫んだ後、

あたしは父の背中を撫でる。




179 :(xFy/V8wehE):10/27(土) 15:50:08 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 はい、はい早く来て下さい! 」

母は必死で電話を掛けている。

あたしは父の背中を撫でる。


どうしてこんな事になったの?

たった数十秒、


あたしがトイレにたった隙に

何があったっていうの?


「 お父さん─… 」

泣き叫ぶ母を見て、

聞くにも聞けなかった。


今はとにかく祈るだけ。

神様、

お父さんを助けて、と。



180 :すいか:10/27(土) 17:47:52 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
あげ↑

ちょー感動(泣

181 :華恋:10/27(土) 23:27:15 HOST:p060.net059086015.tnc.ne.jp
あげあげあげあげ↑

182 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 08:59:20 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>180
ありがとう!


>>181
ありがとうございます!



183 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 09:01:43 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

しばらくして救急隊員の人が来て

足早に家を出て行った。

母は、付き添い人として。



家に1人、

取り残されたあたし。


さっきまで一緒に食事をしていた。

トイレに立ったその隙に父は…。


ほんの少しの事がほんの数十秒で

起こってしまいすぎて


あたしはいつの間にか寝ていたんだ。


今でも思う。


父親が危ないっていうのに

何でこんなに易々と

寝ていられたんだろう、と。




184 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 10:00:00 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


目を開けるとそこは自分の部屋。

今何時だろう。


あ、

布団が掛かってる。


下では母の料理する音と

テレビの音。


下に行ってみよう。


階段を下りる。

何だか鼓動がバクバクしている。


父は?


それだけを思っていた。


「 お母さん… 」

リビングのドアを開ける。


母は、料理をしていた。


「 紗江、おはよう。 」

おはよう?


今何時?


テレビの時計を見ると、

朝の6時30分。


日付は?


もう一度テレビを見る。

父が倒れて、

3日後だ。


どういう事?



185 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 10:03:29 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 お父さんは…!? 」

慌てて母に聞く。


「 何言ってるの。天国でしょ。 」

母は冷静な声で言った。


「 あたし全然記憶ない… 」

「 え? 」

母は驚いた顔をした。


「 お父さんは何で死んじゃったの? 」

「 物が詰まって窒息死。
  お医者さんに言われたじゃない。 」


「 死に際お父さんにあたし会った? 」

「 何言ってるの。会ったじゃない。 」


全然記憶が無い。


母の話によると、

あの日あたしは寝ていたけど

母が急ぎ足で帰ってきて

あたしと病院へ行ったという。


そして詰った物を取った

手術に失敗して死んだ…。



という。



186 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 10:05:14 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

意味が分からない。

じゃああたしは

きちんと起きて父に会った。


でも3日間の記憶が

無い。


「 寝すぎたんじゃない? 」

母に言われた。


まぁ…いいか。



これが…

あの引き金になる事を知らなかった。



187 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 10:09:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 用意しなさい 」

そう言う母に言われ、

学校に行く準備をした。



「 紗江! 」

学校につくなり、

香奈に呼び止められた。


「 大変だったね… 」

「 ありがとう 」


心配してくれている香奈に

お礼を言って、一緒に教室に入った。


「 大丈夫?傷。 」

「 傷? 」


傷って何?

何それ?


キョトンとしているあたしに

香奈は説明してくれた。



188 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 10:12:02 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 右腕見せて。 」

香奈に言われて裾を捲くる。


「 この傷。 」

香奈が指を指したその先に

あたしの右腕にかすり傷があった。


「 な…にこれ。 」

確かに無かった。

父が倒れる日。


「 これね、紗江のお父さんが亡くなった日に
  出来た傷だよ。覚えてないの? 」

全然。

3日間の記憶がないんだ。

そう香奈に言うと、


「 あ〜… 」

香奈は納得した様子だった。



「 何があったの?説明して 」

あたしが言うと


しぶしぶ話し出した。



189 :(xFy/V8wehE):10/28(日) 20:59:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげておきますね



190 :さき:10/29(月) 07:54:55 HOST:ser356623008033705
なにがおきたんでしょう?気になります★

191 :雫 餡子  (EJtHT/7YUM):10/29(月) 08:36:23 HOST:d202051035101.cable.ogaki-tv.ne.jp
えっ何があったんですか!?
あげます

ふふ・・・(←

192 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 18:43:04 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>190
何が起きたんでしょう?(笑)


>>191
何があったんでしょう?(笑)
あげありがとうございました!



193 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 18:48:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


3日前─。


眠りについたあたし。

父が危ないというのによくも

のこのこと寝ていられるなあ、と思いながら

うとうとしていたら眠っていた。


ガチャ


母が慌てて出て行った為

玄関の鍵が開いている。


誰かがドアを開けた。

部屋で眠っているあたしは気づかない。


「 いい?静かに、ね… 」

誰かは言った。


そろそろと階段を登り、

あたしの部屋の前で止まる。


「 いい? 」

「 うん 」


誰かと複数はドアを開けた。


ドスッ

あたしは目を開けた。


痛い。

それだけが頭の中で回っていた。



194 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 18:50:23 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


電気がついていない。

だから暗くて目の前にいる人が

誰なのかわからない。


「 誰? 」

あたしがそう聞くと、


「 誰だろうね 」

誰かは言った。


聞き覚えがある声。

誰…?


「 電気をつけて 」

あたしは言った。


「 嫌だ。 」

「 つけて 」

「 嫌 」


「 つけてよ! 」

「 うるさい。黙れよ泥棒! 」

誰かは言った。

泥棒?



195 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 18:53:25 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

「 泥棒って何? 」

「 うっせえんだよ 」


「 ねぇ 」

「 黙れっつってんの! 」

誰かが凶器らしきものを

あたしの上に振りかけた。


月明かりに照らされて凶器が目に映る。

ナイフ。

手に握れるくらいのナイフ。


ナイフとあたしの頭の距離。

50cm。

40cm。

30cm。

20cm。

10cm。


死ぬのかな…

誰かも分からぬ人に殺されて。



そのとき。

「 やめろ! 」


誰かが階段を登ってくる音がした。



196 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 18:55:33 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


パッと部屋の明かりがついた。

階段を登ってきた人がつけたんだろう。


その瞬間、

あたしの頭の上にナイフを

振り下ろしてきた人と今来た人が

よく見えた。


ナイフを振り下ろしてきた人、

井田真樹。


階段を登ってきた人、

五十嵐はやと。


この組み合わせは何?



197 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:31:39 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 やっぱり真樹か… 」

先輩は言う。


「 はやと… 」


何が起こっているか分からない。

「 何なんですか? 」


「 真樹は2重人格者なんだ 」

「 …え? 」

2重人格者…。


「 真樹、出て行って貰えるか。
  もう耐え切れない。 」

「 嫌、ごめんなさい!
  もうしないから二度と…本当に!
  ねえ信じて! 」


井田先輩は泣き叫ぶ。

いつもの冷静な井田先輩じゃない。


「 ごめん、もう…終わりにしよう 」

「 嫌よ!はやと!もう一度… 」


「 それを何回聞いたと思ってる? 」

冷静に先輩は井田先輩を

追い詰めていく。




198 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:34:01 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 …分かった 」

井田先輩は出て行った。

涙を流して。


「 真樹は2重人格者で、何度もこういう事をしてきた。
  何度もやり直してたけど今終わった… 」

はぁ、と肩を落とした先輩。


「 今まで真樹のせいで何人もの人を傷つけた。
  今度こそは守りたい、そう思った。 」


「 …どういう意味ですか? 」


「 俺と付き合って、高橋紗江…。 」




バタッ

その瞬間、

あたしは倒れた。




199 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:37:14 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


それから先輩の配慮で

病院に運ばれて命に別状はないと

いう訳でまた先輩と家に戻ってきた。


「 返事は後で。 」

そう言って先輩は去ったらしい。



「 てな訳で。 」

香奈はふぅ、と溜め息を漏らした。



「 … 」

「 これ全部五十嵐先輩に聞いたんだ。 」


「 そ…そうなんだ。 」

「 うん。行って来な、紗江。 」

「 何処に? 」


「 五十嵐先輩のところ。 」



それを聞いた瞬間、

足が何故か動いていたんだ。


先輩の所へ行かなきゃ。

それだけを思ってた。



200 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:39:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


記憶が無い理由は分からない。

でも少しだけフラッシュバックして

少しだけ思い出した。


「 俺と付き合って、高橋紗江…。 」

堂々と告白した五十嵐先輩の

声が鮮明に蘇る。


先輩とあたし両思いなの?



「 ハァ、ハァ… 」

3年の校舎までもう少し。



「 すいませんっ 」

そう言いながら3年の人達を

交わして走る。


ガラッ

「 先輩! 」

そう言って先輩のクラスのドアを

勢いよくあけた。




201 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:41:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

200行きました〜★


---


先輩はこっちを見ていた。

頬杖をついて。


「 遅いっつーの馬ー鹿。 」

先輩は意地悪そうな顔をして言った。


「 すいません、先輩… 」

そう言ってあたしは先輩に近づく。


「 遅い。どんだけ待たせるつもりだよ 」

先輩はあたしを抱きしめた。


「 あたしも先輩を想いすぎて疲れました 」

「 ゴメン 」


あたし達は笑った。




202 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:43:06 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 返事は…? 」

先輩は不安げに聞いた。


答えなどもう

100年も前から決まっている。




「 あたしも先輩が大好きです。 」




想いすぎて疲れたよ。

今は笑えるその言葉。


想っている間、

どれだけ苦しくて

どれだけ寂しかったか


今はもう頭から飛んだ。


だって大好きな先輩と

両想いになれたから。



203 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:45:45 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 あー…うん、俺も好きだから。 」

照れ笑いしながら言う先輩。


「 え!?えっ!? 」

そう言いながらあたし達2人を見る

3年生の野次馬さん。


何だか笑える。


先輩が突然声をあげた。



「 みんな聞け〜! 」

先輩のクラスに3年全員が集まったかって

いう程にぎゅうぎゅう詰め。


「 五十嵐はやと、
  高橋紗江を愛しますっ! 」


その瞬間、

クラスがざわついた。


次に、

拍手喝采。


「 かっけーな! 」

誰かが言った。


先輩、本当に格好いいよ。




204 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:48:07 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 高橋紗江、
  五十嵐はやとを愛します! 」

あたしも負けずに言った。


「 この〜! 」

あたしの頭を先輩が押した。



そして…

「「「「 キース!キース! 」」」」


まさかのキスコール。


「 先輩どうします? 」

「 こりゃするっきゃねーだろな… 」


チュッ


先輩からのいきなりのキス。

「 いえ〜い! 」


と勝手に盛り上がる先輩と3年生。



最高に幸せ者。



205 :(xFy/V8wehE):10/29(月) 19:50:03 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 先輩大好きっ! 」


あたしは先輩に言った。


「 俺も好きっ! 」


バカップルみたいに言い合った。



「 次の授業抜け出して屋上行こう 」

耳元でそっと呟かれた。


「 …?はい。 」

あたしは言った。


「 席つけ〜 」

先輩のクラスの担当の先生が入ってくる。


野次馬が教室に戻るのに紛れて

あたし達は教室を抜け出した。



206 ::10/29(月) 20:13:00 HOST:p34189-adsau08doujib4-acca.osaka.ocn.ne.jp


  お久しぶりですww

 紗江とはやとの両思い&200突破・・・

   オメデトウございますww


207 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 18:50:18 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>206
ありがとうございます!!
とても嬉しいです♪



208 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 18:52:42 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 なぁ 」

屋上に向かう途中先輩が言う。


「 何ですか? 」

少しだけキュッと手を握る。


「 俺とお前、いつも屋上で会ってたよなぁ 」

そういいながら屋上の扉を開けた。


「 そうですね… 」


「 俺は初めて会ったトキから高橋紗江の事が
  好きだったのかもしれないな〜… 」

嬉しい言葉。


「 あたしは初めて会ったトキから好きでしたよ? 」

「 マジ? 」

「 はい! 」


そういいながら思い出の場所、

屋根の上に登った。




209 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 18:55:08 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


あたしの隣に先輩がいる。

先輩の隣にあたしがいる。


そんな事がいつもより倍に嬉しくて。


「 高橋紗江… 」

先輩が呼んだ。


フルネームか…

「 先輩、名前で呼んで下さいよ 」

「 ごめん…紗江。 」


「 何ですか? 」

「 今度はお前からしてよ 」


そう言って唇を指指した。

「 えっ! 」

驚くあたしを笑う先輩。


「 早く 」

「 じゃあ… 」


チュッ


先輩との幸せを噛み締めた。



210 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 18:58:10 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


「 俺お前の事離さないから。 」

その言葉にキュンとしてしまうあたし。


「 何照れてんだよ馬鹿。 」

だって照れ臭いんだもの。


「 俺とお前の出会いは屋根の上。
  何か格好いいな。 」

そう、屋根の上。


屋根まで登れば先輩がいて、

屋根に登って先輩と話す。


それだけで嬉しかったあの頃。

もう随分時は過ぎて、

あたしは今幸せすぎる愛を感じる。


そう、

あたし達の出会いは

屋根の上。


1時間目の

風が涼しいこの時間に

屋根まで登ればあなたがいた。


これからも屋根の上で

あたし達は過ごしていくのかな。


そう、

屋根まで登れば─…。




END


211 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 19:02:16 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp


【ご挨拶】

無事完結致しました(;Д;)
これも皆さんのお陰です、
ありがとうございました!

この小説が保管庫に入るまでの間
レス返しを欠かさずやらせてもらいます!
なのでどんどん感想等下さいね♪

新作はこれが保管庫に入ったら
始めたいと考えています。


それでは皆さん、
またどこかで会えたら─…。

                       優



212 :華恋:10/30(火) 21:21:01 HOST:p004.net059086016.tnc.ne.jp
(*゚▽゚)ノ★+☆【祝】☆+★ヾ(゚▽゚*)

完結オメデトウございます!!

213 :(xFy/V8wehE):10/30(火) 21:38:09 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>212
ありがとうございます!
応援本当にありがとうございました♪



214 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 18:39:32 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

あげておきます



215 :すいか:10/31(水) 18:41:48 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
めちゃ02感動した(泣

次回作も、がんばってね↑

応援しているよぉ☆

216 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 18:42:29 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>215
ありがとう!
応援してね〜♪



217 :すいか:10/31(水) 18:43:20 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
もちっ↑

私の小説も、みてねっ☆

218 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 18:44:07 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

【皆様へ】

誠に勝手ながら、新作はこの小説が
保管庫の方に入ってからお知らせするので
新作発表の方は、

小説雑談/*小説家さん達の溜まり場*にて
発表とさせて頂きます。



219 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 18:44:36 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>217
分かったよ!



220 :すいか:10/31(水) 18:45:48 HOST:137.23.102.121.dy.bbexcite.jp
うんっ↑

218:わかったよ☆

221 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 18:53:43 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

>>220
はい!



222 :(xFy/V8wehE):10/31(水) 19:17:31 HOST:KHP059134127182.ppp-bb.dion.ne.jp

【新作発表】

まだ保管庫に入っていないのですが
新作を製作します。

タイトル/永遠という言葉。
場所/一般小説

です。
是非見に来て下さい!




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